こちらの妙見社は、JR唐津線小城駅の南東およそ4kmの距離、佐賀県小城市三日月町堀江深町地区に鎮座されます。
町を縦断するように流れ、小城市のシンボルともいえるホタルの名所である祇園川の西岸の小さな集落の外れに位置し、細い路地と並行するように南北に延びた境内の入り口からは三尺幅のコンクリートの参道が続いています。
やがて参道は直角に曲がりそこに鳥居が建立されていますが、昔はその方向に参道があったと思われます。鳥居をくぐるとまだ新しい石灯篭と、近年に建て替えられたと思われる入母屋造りの小さな拝殿と本殿覆屋が建立されています。
社殿に九曜紋が彫られていることから、御祭神は北斗七星で小城千葉氏によって創建されたと思われます。社殿の左側に祀られた石祠の隣にそれを守護するかのように、“はじめ”と思われる狛犬が一体だけ安置されております。
社頭。
おそらくずっと昔は鳥居の方向には参道があったのでしょうね。今はそこには住宅が建っているので、参道は道路の方から鳥居に向かって直角に入る形になります。
境内入口に立つ台輪鳥居。コンクリートで固められた参道が真っ直ぐに続きます。
鳥居には「妙見社」の神額が掛かります。
入母屋造りの拝殿。
向拝下の様子。頭貫の部分に九曜紋が彫られています。
妙見信仰の千葉氏の家紋がこの九曜紋なので、晴気地区の妙見神社が九代目の千葉宗胤が創建したとされていることなどからすると、こちらも小城千葉氏の時代に創建されたと思われます。
本殿覆屋。
境内末社の石造りの本殿。
本殿の脇で守護する一体だけの肥前狛犬。耳は前の方に少し垂れた感じで、目は杏仁形という感じではなくしっかり彫り込まれております。
横から見た前肢と後肢のは浅く彫りこまれているのですが、前肢は独立はしていないものの胸の下からかなり深く彫り込まれています。おそらく肥前狛犬としては後期に製作されたもので、いわゆる“はじめ”と呼ばれている狛犬だと思われます。
石の材質にもよるのでしょうが、屋外に安置されているわりには風化が少なくとてもきれいな肥前狛犬ちゃんでした。
一人で寂しいでしょうが、元気な様子と健気な姿にすっかり癒されましたw
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