こちらの山神社はJR唐津線多久駅の西北西およそ700mの距離、佐賀県多久市北多久町大字小侍高木川内の新栄町地区に鎮座されます。
国道203号線の「北多久町荕原」交差点から南、県道24号武雄多久線を300mほどにある「長峰」交差点を西に700mほど行った住宅地の西にある雑木林を背にして位置し、石段参道の前に建立された鳥居をくぐった先の境内にモルタルが使われた切妻造りの社殿と境内社が建立されております。
もともとこの山神社は唐津市厳木町広瀬西宇土地区にあったもので、厳木ダムの建設に伴いダムの底に沈むことから昭和54年にこの地に遷座されたものです。
御祭神は大山祗命。解体された神殿の部材の中に1689年と記された墨書があることから、創建は少なくとも元禄二年ごろであろうとされています。
神社遠景。
社頭。
石段参道前に建立された台輪鳥居。
「明治十四稔秋九月吉日」の刻銘が入ります。
鳥居に掛かる「山神社」の神額。
石段参道。
切妻造りの社殿。
末社。
境内横の石祠群。「八天狗」「辨財天」「大天宮」など。
社殿裏の石祠群。
厳木町の資料によると、ダム建設に伴い西宇土に住まわれていた6戸の住人の方は、昭和56年(1981年)3月にこちらの高木川内地区へ集団移転されたとのことでした。
思い出の詰まった故郷はダムの水の底に眠ることになったのですが、西宇土に住まわれていた住民の方のこころの拠り所だった御神体がこの地で祀られるようになったのは本当によかったですね。
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