巨勢神社 佐賀県佐賀市巨勢町大字牛島

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佐賀市の神社

こちらの巨勢神社はJR長崎本線佐賀駅の南東およそ2.8kmの距離、佐賀県佐賀市巨勢町大字牛島地区に鎮座されます。

国道264号線と県道333号佐賀環状東線が交わる「牛島宿」交差点の北に50メートルほど、東方を流れる巨勢川に挟まれた牛島地区の街なかのほぼ中央の県道沿いに位置しています。

一の鳥居は交差点から旧長崎街道を東に70mほどの路地側に建立され、そこから鍵型の路地を進んだ先に二の肥前鳥居が奉納されており、こちらも参道が道路によって分断されています。

二の鳥居をくぐり、四車線の道路の向かい側に建立された神門の先の白砂が敷かれた境内には、銅板葺き唐破風付き入母屋造りの拝殿と同じく本殿が建立されています。

拝殿前に新しい岡崎型の狛犬が奉納されていましたが、境内南側の神橋の前に先代狛犬が安置されていたことになんだかほっとしますw

佐賀の桶狭間ともいわれる元亀元年の今山の戦いで、鍋島直茂公が戦の前に勝利を祈念し大友宗麟に勝利したことから鍋島家の崇敬篤く祀られてきました。御祭神は巨勢郷開拓の祖の巨勢大連(こせおおむらじ)、相殿神の老松大明神、淀姫神、乙姫神の三神が祀られます。

こちらが一の鳥居。

「巨勢神社」の神額が掛かります。

一の鳥居からかぎ型に左に曲がると、民家の軒先を通り真っすぐに参道が社殿へと伸びております。

二の肥前鳥居。

貫の部分は石材が薄いためか、経年劣化が進んでいる鳥居が多いようですね。こちらも貫の部分は新しい石材で補修されています。

「巨勢大明神」の神額が掛かります。

神門。

郷社 巨勢神社
鎮座地 佐賀県佐賀市巨勢町大字牛島四一番地
主祭神 巨勢大連(こせおおむらじ)
相殿神 老松大明神(おいまつだいみょうじん) 淀姫(よどひめ)神 乙姫(おとひめ)神
合祀神 倉稲魂命(うかのみたまのみこと) 応神天皇 天照皇大神 大己貴神(おおなむち
    のかみ) 伊弉那岐尊(いざなぎのみこと) 仁徳天皇 菅原道真
由 緒
 明治四年十一月 郷社列格
 創立は明らかではないが、孝徳天皇の御代(六四五~六五四)に壱岐・対馬に侵攻してきた異族退治の勅命をうけて下向し、これを平定した巨勢大連が守護としてこの地にとどまり、荒野を開き良田となし、巨勢の荘と称す。
 大連の死後、住民がその徳を慕い社を建て巨勢大明神として崇め奉った。
その後、後鳥羽天皇建久五年(一一九四)源頼朝が諸国に守護地頭を置くにあたり、児玉三河守俊治が、この地の守護に任じられ、巨勢の地に居城を築き、崇敬する故郷の老松大明神・淀姫大明神・乙姫明神を合祀し、四社大明神と仰いだ。
 『肥陽古跡記』によれば「巨勢郷老松大明神は後鳥羽天皇の勅願にして、筑前大宰府天満宮の末社なり、霊堅殊に新たにして、大友氏が来たり侵すや太守鍋島直茂(一五三八~一六一八)この社に参し、勝利を祈りしに、夜半その霊験により敵兵四散せる」と見えたり。
 この如く霊験著しければ鍋島家の崇敬篤く、社殿の造営を始め、祭資も藩主より供進せられたり。
境内社 松尾神社 三輪神社 稲荷社

祭神の巨勢大連は、大化元年のころ壱岐対馬が異国に侵略されかけたとき、勅命を受けて奈良の都からやって来て直ちに撃退し、その後もこの地を守護するとともにこの地を開拓したことから巨勢郷開拓の祖と言われています。

手水舎。

銅板葺き唐破風付入母屋造りの社殿。

拝殿前の二代目狛犬さんは岡崎型。

拝殿。

銅板葺き入母屋造りの本殿。

三径間円弧桁橋の石造り神橋。

そして神橋の前には先代の狛犬さんがまだ現役で頑張ってらっしゃいます。

寛政12年(1800年)生まれの狛犬さんでした。

残念ながら吽形の狛犬さんは顔の部分が欠け落ちてしまっていましたが、まだまだ仕事を頑張っておられます。

「松尾神社」。

松尾神社の祭神は、大山咋神(おおやまくいのみこと)で、本社は京都嵐山の松尾大社です。
松尾大社は京都最古の神社で京都西部の総氏神として崇敬(すうけい)され、開拓、土木、建築、商業、文化、交通、安産の守護神として仰がれ、特に醸造祖神として全国の酒造家、味噌、醤油、酢等の製造販売の人々の崇敬を集め、昔から酒作りの神様として有名です。創建は寛文七年光茂公建立とされていますが定かでありません。

境内案内板より

「稲荷大社」。

「三輪神社」。

この三輪神社の創建は延喜元年、市丸忠蔵建立といわれていますが定かでありません。
 本社は奈良県桜井市三輪山の大神神社(おおみわじんじゃ)で祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)、大己貴神(おおなむちのかみ)(大国主神(おおくにぬしのかみ))。三輪神社とも言われ、日本最古の神社です。
 国造りの神様として、農業、工業、商業、すべての産業開発、方除、治病、造酒、製薬、交通、航海、縁結びなど、世の中の幸福を計られた人間生活の守護神として尊崇されています。

境内案内板より

合祀神群。

境内遠景。

危うく通り過ぎてしまいそうだったのですが、肥前鳥居が目についてUターンして参拝させてもらいました。

こんなに由緒のある立派な神社とは思いもしなかったので、面倒くさいと思ったのですがこれならUターンして立ち戻った甲斐があったというものです。

さて、次はどんな神社や狛犬さんと出会えるのでしょうか。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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