こちらの乙宮神社はJR長崎本線牛津駅の南東およそ2kmほど、佐賀市との市境を流れる福所江川の西の佐賀県小城市芦刈町芦溝中溝地区に鎮座されます。
国道207号線から県道43号牛津芦刈線に入り、天満頂交差点から南へ約1kmほどのところから左折して東に進み、網の目のように張り巡らされたクリーク(農業用水路)と田圃の中を走る農道を、約1kmほど行ったところにある永林寺の東側に位置しています。
以前は川が流れていたのか参道のなかほどの右側には神橋があり、境内入口には神仏習合の名残を残す「乙宮大明神」の神額が掛かる鳥居が立っております。
社頭。
参道入口に建つ案内板。
由 来 乙宮神社の祭神は、田心姫命、市杵島姫命、湍津姫命の三柱である。鴨打胤忠が
参道脇の案内板より
天文五年三月、鴨打氏の居館内に社を勧請したとされている。その後寛文年間(一
六六一~七二)に同家の家来遠田晴秀を京都吉田家に派遣し、祠官の資格を取得さ
せた。以来、社職として中溝、下古賀、東道免、西道免、舎人、永田、戸崎の七ヶ
村を氏子とし、春秋の祭祀を始め、氏子社の祭祀等も執り行った。
乙宮神社は明治初期に作られた『小城郡村誌』の蘆溝村・古墳の中で「鴨打氏陸
奥守城址」とあり、「今ノ乙宮神社及永林寺ノ地ナリ地平田ニ連リ濠水環続ス東西
凡七十間南北凡百五十間、残礎廃井ノタルヲ認ムル所無シ」と記されている。この
ことから鴨打氏の居館が乙宮神社周辺にあったと推定されている。
仏像。
参道右側には神橋があります。昔はここにも川が流れていたのでしょうか。
神社遠景。
境内入口に立つ鳥居。
鳥居に掛かるのは「乙宮大明神」の神額。
お隣の永林寺との間の川に架かる神橋。
御堂。
土俵。
手水舎。
唐破風付き瓦葺き入母屋造りの拝殿。
そして拝殿前を守護する岩狛さんです。
明治23年(1890年)2月生まれの岩狛さんは、江頭弥左エ門が制作された狛犬さんでした。
拝殿の中の様子。
銅板葺き流造の本殿。
神庫。
稲荷社。
石祠。
石祠。
こちらの乙宮神社さんにも土俵がありましたが、神社巡りをしていると土俵がある神社を結構見かけます。
五穀豊穣を占うための神事として相撲が奉納されていたとのことで、起源は古く弥生時代のころからだと言われているようです。
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