こちらの両子山大権現はJR唐津線東多久駅の南南東およそ4kmの距離、佐賀県多久市東多久町納所天山地区にそびえる両子山の山頂に鎮座されます。
両子山は標高366mほどの高さの山で、当初ここには長徳元年に日吉山王権現を勧請して両子山王権現が創建されたのですが、山が険しく参拝が大変なことから平林地区に遷座(現在の両子神社)され、その後その跡地に文化四年にこの両子山大権現が建立され祭祀されたそうです。
山頂付近にくるとまず不動明王が出迎え、次いで十一面観音菩薩に文殊菩薩、弘法大師、虚空蔵菩薩が奉納されており、地元の人々の信仰心の厚いことがうかがえます。
そこから間もなく、落ち葉の絨毯の上を登って行くと山頂には鉄板葺き流造の社殿が建立されており、そこに祭祀された御神体の石祠を一対の肥前狛犬が守護しております。
「両子山参道」の道案内。
登山道ではなく、参道と書かれた案内板に両子山が単なる山ではないという地元の方の気持ちが感じ取れます。
参道途中の開けた場所からは、北(左の画像)に佐賀の名峰天山が、南東(右の画像)には六角川と有明海を望むことができました。
参道脇のミカン畑の土がレンガ色をしていたのが、私としては非常に珍しくてとても新鮮でした。
さ、ここからは本格的に山道へと入って行きます。
参道の途中にある石塔。
気が付くと、散った椿の花と山桜の絨毯の上を歩いていました。
昭和七年二月建立の不動明王。
昭和六年九月吉日建立の十一面観世音菩薩。
昭和七年一月建立の文殊菩薩。
昭和七年二月建立の弘法大師。
昭和七年二月建立の虚空蔵菩薩。
さあ、この先が頂上です。
頂上に着くと、鉄板葺き流造の社殿が南向きに建立されています。
地元の方がここまで登ってきて清掃をされているのでしょうね、社殿の横には清掃用の竹ぼうきや金属の熊手があります。
社殿の正面。
これが会いたかった肥前狛犬ちゃんです。
石祠の右側面には「文化四丁卯年 卯月朔日」の刻銘が入ります。
両子山の山頂標識。
ケルンかなw
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