こちらの犬走天満宮は、JR佐世保線永尾駅の南南西におよそ3kmほどの距離、佐賀県武雄市山内町大字犬走の道路沿いに南北に広がる集落の中ほどに鎮座されます。
長崎県東彼杵郡波佐見町との県境にある神六山の裾野にあたる小丘、県道45号嬉野山内線沿いにある犬走区公民館の西側に位置しています。
参道入口に立つ台輪鳥居から境内までには3基の鳥居が建立されており、小丘の一番上に築かれた境内に入母屋造りの拝殿と切妻造り平入の本殿が建立され、まるで貴婦人のような大正生まれの塩田型の狛犬が守護しております。
おそらく、こちらに合祀された神社に奉納されていた石灯篭が集められたものかと思われますが、参道脇の飛び狛が乗るたくさんの石灯篭にも注目です。
社頭。
参道入口に立つ一の台輪鳥居。
鳥居に掛かる神額は「天満宮」です。
左の柱の「享和三年歳次癸亥仲春吉日」の刻銘が確認できます。
大正7年に複数の神社が合祀されたとあります。
こちらの案内文からすると、一の鳥居の横の幟杭には唐獅子と牡丹の彫刻があったようですが、風化してしまったのか現在はその姿はありませんでした。
一の鳥居をくぐると数段の石段があり参道が続いております。
飛び狛灯篭。
コンクリートで整備された参道が真っ直ぐに伸びています。
ここにも飛び狛さんが乗る石灯篭があります。
柱を見ると明治18年建立の石灯篭でした。飛び狛さんを見るとかなり古いものかと思われたのですが、意外とそうでもありませんでした。
二の台輪鳥居。
二の鳥居にも「天満宮」の神額が掛かります。
明治39年建立の鳥居でした。右の柱には「露凱旋記念」の刻銘が入ります。
参道の途中の左側にある御堂。
御堂の前の様子。
社殿前の三の台輪鳥居。
こちらの鳥居には「鎮守大明神」の神額が掛かります。
左の柱に「享和三年子仲冬吉日」の刻銘が入ります。
向拝付き入母屋造りの拝殿。
拝殿前には気品を感じる塩田型の狛犬さんが居ました。
「大正三年」「式浪 石工 西野伊作」の刻銘が入ります。
見たことがある狛犬さんだなあと思っていたら、やっぱり同じ方の作った狛犬さんがいました。
向拝下の様子。
拝殿の中の様子。
本殿。
忠霊塔。
除副社。
除副社の案内板。
犬走天満宮の境内一隅に「除副社」と刻字した石造物一体が明治37年(1964)に建立され(願主不明)、他の石造物と共に奉祀されています。
この「除副」が、かの「徐福」と同一の意味を持つのか願主不在の現在では議論あるところですが、いずれにしてもおもしろい事例であります。
なるほど、「除副」と「徐福」ですかw
名前を間違えるのは考えにくいので、ちょっとした洒落のつもりだったんでしょうか。どちらにしろ、今となっては確認しようがありませんよねw
向かって右側の石造物が「除副社」です。
手水鉢。
それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
ランキングに挑戦しています。⇩ポチッとクリックいただければとても励みになります!
コメント