こちらの室園神社は、JR唐津線厳木駅の南東およそ300mほどの距離、佐賀県唐津市厳木町厳木にある唐津市厳木市民センターの西、約200mほどの山の頂上付近に鎮座されます。
市民センターの北側が参道入り口となっており、道路際に立つ一の鳥居から三の鳥居が建立されています。なかでも石段参道の途中に立つ三の鳥居は、天正18年(1590年)に建立された佐賀県内で最も古い肥前鳥居といわれています。
室園神社は、天正2年(1574年)11月に獅子城主鶴田越前守前が城の鬼門の祭神として蔵王権現を奉納したとされ、神殿には同じく鶴田上総介が奉納したという県内で最も古い造立銘を有する肥前狛犬一対が安置されているとのことですが、残念ながらこの肥前狛犬ちゃんには対面することができませんでした。
参道入口に立つ一の鳥居。
「室園神社」の神額が掛かり、右の柱には「明治廿九年丙申十一月吉日」の刻銘が入ります。
「石造り肥前鳥居」と「室園神社六地蔵塔・読誦板碑」の木標。
遠景。
鳥居と狛犬。
昭和8年1月生まれの唐津型狛犬さんの台座には「値賀村値賀川内 石工 谷中磯太郎」の刻銘が入ります。
ハート形?の手水鉢。
二の鳥居。
「蔵王宮」の神額が掛かります。
左の柱には「寛政十一歳己未九月吉日」の刻銘が入ります。
さらに石段参道が続きます。
御神木。
さらに続く石段参道。
拝殿かと思ったのですが、どうやら境内社のようです。
境内社の拝殿。
左側の山肌に石段が設けられその先に祠が祀られています。阿弥陀像でしょうか…。
その他にも石仏が祀られております。
三の肥前鳥居。
柱が下にいくほど太くなっていて、まさに肥前鳥居のお手本のようなシルエットですねw
笠木、島木、貫がともに三本継ぎです。
高さが2,38m、笠木の長さが2,74と超小型の肥前鳥居で、そのせいなのか普通は柱も三本継ぎなのがこの鳥居の柱は二本継ぎになっています。
樹々に護られているためか風化の度合いも弱く、左の柱の「天正十八年庚寅十一月吉日」や右の柱の「願主鶴田上総介賢」という刻銘がしっかりと読み取れます。
さらに石段参道は続きます。唐津市の資料によると石段は全部で450段あるそうですが、途中で数えるのを諦めてしまったので実際何段あったのか分かりませんw
まだまだ続きます。
両サイドに目をやると積み上げられた石積みが凄いです。
入母屋造りの拝殿。
銅板葺き流造の本殿。
村社 室園神社 東松浦郡厳木町大字厳木
「佐賀県神社誌要」より引用
祭神 御刀尾命
天正二年獅子城主鶴田越前守の建立にして、蔵王大権現と称えしを、維新に至り室園神社と改め明治六年一月村社に列せらる。
大正六年一月村社に列せらる。
大正五年一月二十二日神饌幣帛料供進指定
氏子戸数 百七十九戸
境内神社
秋波神社 祭神 軻遇突智命 端山祇命
稲荷神社 祭神 倉稲魂神
八坂神社 祭神 素盞鳴尊
上の境内から下を見た様子。境内社までも相当距離があります。
天照皇大神宮。
御神木の大銀杏。
御神木。
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