妻山神社 佐賀県杵島郡白石町大字馬洗法蔵寺

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白石町の神社

こちらの妻山神社はJR佐世保線大町駅の南南西およそ3kmの距離、佐賀県杵島郡白石町大字馬洗法蔵寺地区に鎮座されます。

国道34号線沿いにある大町駅の西側の「下潟」交差点から南下し、その先の県道214号白石大町線と交わる「白石町下箕具」を直進し、約2kmほど行った法蔵寺集落の北の外れにある小丘の上に位置しています。

古文書等は焼失しており確かなことは分からないとされていますが、創建は古く少なくとも400年以上の歴史ある古社で、神社であるとともに昔あった妻山城の城址でもあり、毎年10月19日には五穀豊穣を願う例祭として流鏑馬が奉納されているそうです。

神社入り口に存在感のある肥前鳥居が建立されており、石段参道を上がった先の流鏑馬が行われる参道前に二の肥前鳥居が立ち、参道を進んだ先に建立された神門をくぐると、文化十二年生まれの塩田型狛犬が守護する唐破風付き入母屋造りの拝殿と流造の本殿が建立されています。

御祭神は樹木の女神と云われる抓津姫命(ツマツヒメ)と抓津彦命。無各社合祀により、菅原道真、綿津見神、大地主神の三柱も祭祀されます。

神社入口に立つ明暦5年(1658年)建立の一の肥前鳥居。

一の鳥居には「正弐位妻山宮」の神額が掛かります。

両の柱に刻まれた銘文。

妻山神社 一の鳥居・二の鳥居
所在地 白石町大字馬洗もうらい二四八八-一
建立年月日銘
 一の鳥居 明暦めいれき第四戊戌つちのえいぬ歳(一六五八)季春きしゅん(三月)吉日良辰
 二の鳥居 慶長けいちょう十三年戊申つちのえさる(一六〇八)九月日

 妻山神社の主祭神は抓津姫命うまづひめのみことである。創建時期等は明らかではない。南北朝時代には南朝方白石しらいし氏の妻山城が存在し、永和えいわ二年(一三七六)七月に北朝方の九州探題たんだい今川了俊いまがわりょうしゅんの攻撃を受けている。慶長十二年(一六〇七)に初代須古邑主すこゆうしゅ龍造寺信周りゅうぞうじのぶかね(隆信たかのぶの異母弟)が神殿を再建したといわれている。
 石段登り口の一の鳥居は、第五代鍋島茂俊なべしましげとしの建立で、両柱下部には建立に関わった六十人以上の名前が刻まれている。ぬきは作り直されている。道路拡張工事に伴い、西側へ二回移動されている。
 石段上位に立つ二の鳥居は、邑主の代替わりに伴い、第二代須古信明のぶあき一族の武運長久等を願い建立されたものである。
 一体化した笠木・島木しまぎと貫および柱はいずれも三本継ぎ、柱は下部になるにつれて次第に太くなるという、肥前鳥居の特徴をよく備えている。

神社入口の案内板より

自然石を使った「妻山宮」の社号標。

水無川に架かるのは「注連川橋」の銘が入る神橋です。

きれいな石段参道。

石段参道を上ったところにある二の肥前鳥居。

こちらは一の鳥居よりも50年ほど前に建てられたもので、これこそ肥前鳥居だというようなシルエットに惚れ惚れしちゃいますw

二の鳥居に掛かるのは「妻山大明神」の神額です。

一直線に続く長い参道。

参道脇の壁を見ると、流鏑馬の絵が描かれています。

どうやらここで流鏑馬の行事が奉納されるようです。

馬の蹄の跡がないか探してみたのですが、すでに半年近く経っているので影も形もありませんでしたw

畳を利用した流鏑馬の的。

楼門に繋がる石段。

楼門の様子。左右には隋神様がいらっしゃいます。

境内へ続く石段。

唐破風入母屋造りの拝殿。

向拝下の細工。

郷社 妻山神社 杵島郡須古村大字馬洗
祭神 抓津姫命 抓津彦命
   菅原道真 綿津見神 大地主神
 祭神抓津姫命の御兄五十猛命と共に韓國より、種々の樹種を持ち帰りて之れを九州を始とし全國に植ゑ給ひし事は、正史に明らかなり。而して御鎮座の地は杵島山の中央部に當り、古書に杵島山に三神あり云々より察すれば、當社も其の一ならむか、されは創建の年代詳かならさるも、その古きこと想察するに餘りあり。然るに元亀天正の頃、領主平井氏の時兵燹に罹り、空しく灰燼となり、附属の寺院等も衰滅に帰し、神社も亦衰頽を極め、将に廃絶せむとせしかば、古記録等皆散逸して往古の事知るに由なきも、須古庄並に六角郷總鎮守として、大宮司家をはしめ、寺院方坊、下社人一人、下社丗六人ありて奉仕せりと云ふ。龍造寺隆信、須古城主平井經治を攻め之を破り、弟信周を城主となすや、慶長十二年八月従来の社地に上宮を置き、現今の社地に社殿を建設し、萬時に復せしより、歴代の領主も大に崇敬し、社地一町余を除地とし、田地二反を御供田とし、造営修復等は云ふに及ばす、経費並に種々の神器等の寄進絶ゆることなく、以って明治の初年に及へり、明治四年社格の制定に當り郷社に列せらる。明治四十二年無格社の合祀により菅原道真外祭神二柱増加す。

“佐賀県神社誌要”より引用

そして拝殿前の狛犬さん。

頭や四肢と躰のバランスがとれていて、とくに蹲踞の美しさを感じさせてくれた狛犬さんでした。

台座には「文化十二乙亥年九月吉祥日」の刻銘が入ります。

拝殿の中の様子。

手水舎。

銅板葺き流造の本殿。

御堂。

稲荷神社。

五穀神。

石祠群。

御神木。

今回参拝させていただいた「妻山宮」はとても歴史のある神社で、立派な肥前鳥居も2基あったので大満足でした。

次もどうか素敵な出会いがありますように…

それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。

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