神社の数は全国で81,000社ほどで、佐賀県にはおよそ1,100社の神社があると言います。
人口10万人あたりの神社の数で見ると佐賀県の神社の数は14番目なので、佐賀県は全国的にみると結構多い方なのではないかと思われます。
神社を参拝させていただくときにまず鳥居に目が行き、そして次に狛犬に目が行き、さらにそこに肥前狛犬が居ないか探してしまいます。
そして、その鳥居が肥前鳥居だったらテンションが上がり、そして立派な細工の狛犬さんがいればさらに上がり、おまけに肥前狛犬ちゃんがいればこの上なくハッピーって感じですw
神社巡りを始めたころは目についた神社を自然に紹介しようと始めたのですが、いつの間にかそんな風になっていました。
でも、中には狛犬が安置されていない神社もあるし、鳥居が老朽化して倒壊したにも関わらず資金面からか再建なされていない神社も少なからずあります。
立派な神社だけではなく、そうした神社もコツコツ参拝させていただき、こちらでご紹介させていただくことでそれらの神社が存在している証として残せるのもいいのかなと思うようになりました。
これからも、古くから住んでる地元の人しか知らないような産土神様などもご紹介していきたいと思っております。
さて、こちらの七面神社は、JR唐津線多久駅の南南西およそ2kmの距離、佐賀県多久市多久町撰分地区の集落の西側に広がる里山の裾野の小丘の上に鎮座されます。
七面神社という社名が珍しいので調べてみると、東京都足立区や京都府京丹後市などのほか国内には数社あるようですが、多久市の資料によるとこちらの七面神社の前身は都土明神社とあり、その後社号が七面神社に変わったようです。
山肌に造られた参道沿いに数基の石祠が祭祀され、林が切開かれた場所に木造本殿が安置される簡素な覆屋が建立されています。後日分かったことですが、こちらには肥前狛犬が安置されていたようですがこの日に見ることは叶いませんでした。
御祭神は七面大明神と思われますが由緒等については不明です。七面大明神は日蓮宗の総本山である身延山久遠寺の守護神なので、神仏習合の名残を残す神社と言えるようです。
境内入口に立つ台輪鳥居。
鳥居に掛かる「七面神社」の神額。
左の柱には「明治三十年四月吉旦」の刻銘が入ります。
境内の様子。右側の建物は御堂と思われますが、左側の建物はなんでしょう。
境内左手に石段参道が続き、参道脇には祠や石祠が並んで安置されています。
石祠。
登りきったところに建立された本殿覆屋。
社殿の格子戸の奥に安置推されている木造本殿の扉は、しっかりと閉じられていました。
大神宮。貞享三年二月建立の刻銘があります。
石祠。天神社ほか。
これは何なのでしょうか、大杦八幡社とあります。
こちらの七面神社は、境内ではなく山肌に本殿が祀られていました。
ということは、御堂の左側の建物が社殿だったのでしょうか…ちょっとわかりません。
ただ、七面神社の御祭神である七面大明神が、日蓮宗の総本山である身延山久遠寺の守護神であることから考えると、これも神仏習合の名残であることが窺い知れます。
おそらく地方になればなるほどこうした神社も増えるのではないでしょうかね。
神仏習合があったり神社合祀があったりと、様々な時代の流れの中でもいろんな形で残り続けた古社を見ると、まったく馴染みのない土地の神社であってもなんとなく哀愁を感じてなりません。
これからも参拝させていただいた神社では、少しでも“何か”が感じられたらいいなと思っています。
それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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