こちらの厳島社は、JR長崎本線神埼駅の南南東およそ8kmの距離、佐賀県三養基郡みやき町東津の西側の周囲を田畑に囲まれた向島地区に鎮座されております。
国道264号線「藤ノ木」の交差点から南に入り、国道385号線を1kmほどのところから広大な麦畑の中を東に延びる県道211号市武諸富線を700mほど進んだところに位置しています。
県道側は神社の裏側にあたり、境内に沿って南に延びる路地を150mほど行くと、民家に挟まれるような参道入口に一の鳥居が立っています。
両側に畑が広がる参道を進んで行くとやがて二の鳥居があり、石造りの神橋を渡った境内に砥川型岩乗り狛犬が守護する唐破風付き入母屋造りの拝殿と本殿が建立されており、幣殿奥の本殿扉前に色白の肥前狛犬一対が横置きに安置されています。
小さな神社なのですが、唐破風向拝下に鶴、頭貫には龍と鶴に亀、木鼻には獅子に象に獏の彫刻が施され、本殿の貫の部分にも細工が施されておりじつに見ごたえがあります。案内がなく御祭神や由緒等については不明です。
社頭。
私はまだ社殿は見なかったことにして、そのまま歩いて参道入口へと向かいましたw
参道入口に立つ一の鳥居。
鳥居には「厳島社」の神額が掛かります。
しっかりとした刻銘が入りますが、建立年月日等は不明です。
住宅の間を参道が続いております。
麦畑の中央を割くように走る参道の中ほどに立つ二の鳥居。
二の鳥居に掛かるのは「乙護神社」の神額です。
社殿遠景。
広大な平野を背景に、2本の御神木に護られるように鎮座されます。
神橋。水はありませんでしたが、稲作の時にはクリークの水が曳かれるのかもしれません。
天照大神宮と天満宮の石祠。
唐破風付き入母屋造りの拝殿。
そして拝殿前の狛犬さん。
年代不詳の岩狛さんはとても迫力を感じましたが、残念なことに阿形の方は顔の部分がそっくり欠け落ちていました。
唐破風下には鶴が、そしてその向拝下には龍と鶴に亀でしょうか、さらには木鼻にも獅子に象に獏というとても欲張りではないかと思うぐらいの細工が施されていました。
たいへん失礼な言い方かもしれませんが、こんな小さな古社にこの規模の細工は初めてお目にかかるものであり、ある意味大きく期待を裏切ってくれましたw
そしてもう一つ期待を裏切ってくれたのがこちらw
拝殿の奥、本殿前になにやら見慣れたシルエットが見て取れます。
はい、本殿前には一対の肥前狛犬が座ってらっしゃいましたw
拝殿にはしっかり施錠がしてあったのでお邪魔することができませんでしたが、遠くから見ても非常に状態はいいように思えます。
阿吽、どちらとも「ニッ」と笑っているように見えるのが面白いw
幣殿と本殿。
神庫。
夜泣き地蔵。
夜泣き地蔵の由来書き。
この地区の言い伝えによると、夜泣き地蔵は乙護神社にあったとされているので、そもそもこちらは乙護神社で会ったものと思われます。
神社合祀によってまとめられたことで、現在の厳島神社になったのでしょうね。
それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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