大杉天神社佐賀県唐津市北波多大杉

唐津市の神社

2025.03.03

こちらの大杉天神社はJR唐津線山本駅の西南西およそ2.9ｋｍの距離、佐賀県唐津市北波多大杉地区に鎮座されます。

集落の南の外れ、松浦川支流の徳須恵川東岸に位置し、道路との境に設けてある花壇には季節の花が植えられ、境内入口には「天神宮」の神額が掛かる一の鳥居が奉納され、その後ろに合祀された「住吉神社」の掛かる二の鳥居が間髪を置かずに奉納されています。

改築された拝殿は公民館と横並びに棟続きで建築され、石垣が組まれ一段高い場所に同じく改築された流造の本殿が建立されています。案内によると御祭神は天地創造の神の高皇産霊神と神皇産霊神、菅原道真の三柱で、古くは北波多地区では高名なお社だったと記されています。

境内遠景。道路は北波多からJR山本駅へ抜ける裏道です。

社頭。

花壇の間の境内入口には自然石の二段の石段が設けられ、二基の鳥居と一対の石灯籠、両側に手水鉢が一基ずつ奉納されています。

一の鳥居に掛かる「天神宮」の神額。

左の柱に「文政四辛巳天五月吉日」、右の柱に「奉寄進神門一基」の刻銘が入ります。

一の鳥居の後ろに間髪を置かずに奉納されている二の鳥居。

左の柱に「明治三十五年一月吉辰」、右の柱には「奉献華表一基大杉中」の刻銘が入ります。

二の鳥居には「住吉神社」の神額が掛かります。

向拝付き切妻造の拝殿。

流造の本殿。

境内入口の案内板。

大杉（溝添）～天神社～
　御祭神は高皇産霊神・神皇産霊神・菅原道真。末社として八坂神社と住吉神社。合祀社は熊野神社と天神社。その他、八代竜王祠・小松大権現などが祭ってあり、北波多地区内屈指の名社で、波多氏時代は社領二十石が寄進されていたが、寺沢氏により没収されてしまった。主祭神には天地創造の神や海上守護の神、道真公などが祭ってある。
　又、地区内にある庚申山と呼ばれるところには、かつて古墳があったが、今は五輪の塔や六地蔵などの石造物だけが残っている。神社の向かい側の山（標高五十メートル）付近では、弥生時代の遺跡と共に二十数基の古墳（古墳時代中期から後期）があったと言われているが、農地開発によってほとんど消滅している。
　地区の東の方には、箱式石棺（お寺の裏山）や、竹の下古墳一号墳、二号墳と呼ばれている前方後円墳等が確認され残っている。