こちらの葛原神社は、JR唐津線山本駅から西南西およそ4km、西九州自動車道北波多ICからは南東に1.5kmほどの距離、佐賀県唐津市北波多田中地区に鎮座されております。
田中地区は、かつて松浦党の一族の波多氏が岸岳城の支城として築き、後に居城とした「島村城」があった場所で、葛原神社は城址のすぐ南の小丘の上に位置します。
国道202号線の「徳須恵上」交差点の西300mほどにあるスーパーの四つ角を北に進むと、やがて正面150mほどのところにポッカリと鎮守の森が現れます。
小丘の回りは背の丈ほどの石垣が張り巡らされ、八段ほどの石段を上がると両側に狛犬が乗る石灯篭が奉納され、天明八年造立の鳥居をくぐり上りあがった先の境内には、瓦葺き流造の拝殿と銅板葺き流造の本殿が建立されております。
本殿前には陶器製の個性的な蹲踞の狛犬が奉納されているのですが、阿吽ともに本殿を見上げるような縦置きの狛犬さんです。御祭神は葛原親王、神社合祀により追加された八幡大神、大地主神、和多津見神の四柱が祀られています。
じつはこの地には、桓武天皇の皇子で平家の祖でもある葛原親王の墓と伝えられる「親王塚古墳」があり、葛原神社はその上に鎮座されているそうです。
平成16年(2004年)までは東松浦郡北波多村だったのですが、平成の大合併で他の7市町村と一緒に唐津市と合併し、翌平成17年1月1日からは唐津市北波多となりました。公共交通機関の便は良くないので、マイカーやレンタカーでの参拝がおすすめです。
社頭。
参道入口に立つ鳥居。
鳥居の前で迎えてくれた石灯篭の上の飛び狛さんです。
歳月の長さを感じさせてくれる鳥居です。
神額には「葛原神社」と刻まれております。
天明8年(1788年)10月9日建立。
親王塚古墳の案内板。
細い石段参道が続きます。
もし下りて来る人がいたら確実にどちらかが譲らなければならなくなるでしょうねw
境内の様子。
瓦葺き流造の拝殿。
そして本殿。
銅板葺き流造の本殿。
そして、本殿の両脇で守護しているのは陶製の狛犬さんでした。
通常の狛犬さんとは違い、阿形吽形のどちらも斜め上の本殿の方を向いて座っています。
おそらくこの狛犬さんたちは、最初からこの場所に置かれる前提で制作されたのでしょうね。
あまりにも達筆すぎる刻銘で、「細工人 山田村 松尾 田中大門」読めるのはそれくらいでしたw
境内社の黒尾神社。
こちらの葛原神社では、拝殿前には狛犬さんがいなかったものの本殿脇には珍しい陶製の狛犬さんがいました。
台座に描かれていたのは牡丹の花だったのでしょうか、どちらの陶工さんが製作されたのかが気になります。
それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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