こちらの織島神社はJR唐津線小城駅の北東およそ3.8kmの距離、佐賀県小城市三日月町織島東分に鎮座されます。
県道48号佐賀外環状線の「今市」の信号から北に入り、長崎自動車道の高架下を抜けた先、佐賀市との市境付近に位置しております。
高架のすぐ南側に鳥居が立っており、そこから北の社殿に向かって参道が伸びていますが、参拝するにはその20mほどの高架の下を通って行くことになります。
根元から三つに分かれた御神木のクスノキが存在感を放つ境内には、大正生まれの砥川型岩乗り狛犬が守護する瓦葺き入母屋造りの拝殿と、向拝が設けられた銅板葺き入母屋造りの本殿が建立され、本殿内には一対の肥前狛犬と一体だけの肥前狛犬、計三体が安置されています。
こちらの神社では、2001年に三日月町の伝承芸能として復活した「三日月龍王浮立」が、毎年12月の巳の日に近い日曜日に奉納されるそうです。
60年間中断していたそうですが、復活させたいという地域の方の熱意が結実したのは本当に喜ばしいことですね。御祭神、由緒や沿革等については案内板がなく不明です。
参道入口には後期型と思われる肥前鳥居が立っております。
参道は北へまっすぐに伸びているのがわかります。実に見事な参道ですね。
鳥居に掛かる神額「織嶋社」。
もともとは水神の八大龍王を祀っており、地元では「龍王さん」と呼ばれて親しまれていたそうですが、仏教文化を廃しようとした明治の廃仏毀釈で八大龍王が廃されてからは、織島神社と呼ばれるようになったとあります。
まっすぐに伸びた参道を拝殿に向かっていると頭上に高架が見えます。
なんと、参道入口と拝殿を遮るように、頭上には長崎自動車道が走っているではありませんか!
おまけに防音壁もないので、高速で走行する自動車の音が想像以上にうるさいのです。
ここに高速道路が通るまでは、きっと静寂な環境に佇む古社だったはずでしょうに、残念ながら時代の波に流されてしまったのでしょうね。
境内のあちこちに立派な巨木が立っております。
根っ子の部分から分かれたような楠が、この社を守るご神木としての存在感を示しております。
入母屋造りの拝殿の前には立砂が盛られています。
拝殿前に奉納されているのは大正6年8月生まれの砥川型の岩乗り狛犬で、阿形は口中に玉を咥えており、吽形は歯を剥き出しにして威嚇するような感じに見えます。
ただ、何となく笑っているようにも見えるのが実に面白いところですw
拝殿の中の様子。奥には本殿が見えます。
これが本殿。
本殿の中をそおっと覗かしてもらうと…
はい、肥前狛犬ちゃんです!
本殿の中にいらっしゃいましたw
ところが、この肥前狛犬の阿のうしろにも肥前狛犬ちゃんがいるではありませんか!
吽のうしろの方も見てみましたが、そこには見当たりません。どうやらこちらは1体だけのようでした。
推定樹齢600年のご神木の大楠で、「三日月町指定天然記念物第一号」とあります。
「大日如来」。
「蚕神社」とある。
お堂。
拝殿と本殿。
何度見てもこの大楠の存在感は見事ですよね。
撮り忘れたのですが、大楠の根元右手には「八大龍王」の石祠があります。機会があったらまた訪れたいと思います。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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