大天満神社 佐賀県小城市芦刈町芦溝小路

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小城市の神社

こちらの大天満神社は、JR長崎本線牛津駅の南東およそ1.8kmの距離、佐賀県小城市芦刈町芦溝小路地区に鎮座されます。

国道207号線から長崎街道へ入り県道43号牛津芦刈線を南に700メートルほど、小城市牛津町との町境に広がる広大な水田地帯の中に位置しています。

境内入口には堂々たる姿の肥前鳥居が建立されています。ところが振り返ると、田んぼに挟まれ南に真っすぐに伸びた参道の先200メートルほどのところに一の鳥居が立っていました。

寛永五年造立の二の肥前鳥居をくぐると重要文化財の四脚門の神門が建立されており、踏み入れた先の境内には造立年不明の肥前狛犬(はじめ)と、明治生まれの砥川型岩乗り狛犬が守護する唐破風付き入母屋造りの拝殿と流造の本殿が建立されています。

芦刈町内に点在する天満宮を小天神、この社を大天神と昔から言い伝えられてきたことから大天満神社と呼ばれるようになったと思われます。御祭神は菅原道真公と合祀による外七柱が祀られます。

なかなか分かりづらい場所ではありますが、周囲は何もない平野なので鎮守の森らしきものを見つけてから行くとすぐに見つかるはずです。

こちらが一の鳥居。そして真っ直ぐに伸びる参道。その先には鎮守の森が見えます。

一の鳥居に掛かる「大天満神社」の神額。

参道。

二の鳥居は寛永5年(1628年)建立の肥前鳥居で、小城市の指定重要文化財となっております。

二の鳥居には「天満宮」の神額が掛かります。

切妻造本瓦葺の「隋神門」。扉は欠失してますが門の両側に造り出しがあります。小城市の広報では、「江戸時代中期の建立であろうと推定されている」としています。

案内板と社号漂。案内板の文字が消えかかってましたが、一の鳥居の横の方に新しい案内板が設置されていました。

鎮座地 佐賀県小城市芦刈町芦溝

御由緒 天満宮の祭神は、「菅原道真公」で、筑前太宰府天満宮の御分霊であり、創建は建暦・建保(一二一一~一二一八年)の頃と言われており、芦刈町では一番古い神社である。
 その後、関東から下向した千葉氏をはじめ、鴨打、徳島、持永、南里、神代氏の歴代藩主が崇敬していた。
 現在芦刈町内各部落に祭祀してある天満宮は、当社をさらに分霊鎮坐したもので、当社を大天神、部落のものを小天神とも言い伝えられている。
 明治六年(一八七三ねん)村社に列し、その後明治四十年(一九〇七年)から終戦に至るまで、勅令により、県知事から祈年祭・新嘗祭・例祭に神饌幣帛料が供進された。
 なお当社にある「石造肥前鳥居」は、佐賀県ならびに福岡県と長崎県の一部に分布する地方色豊かな特色ある鳥居の様式であり、小城市芦刈町では唯一のものである。境内にある彫物を施した「四脚門」とともに、小城市重要文化財となっている。

一の鳥居横の案内板より

四脚門の隋神門。四脚門(よつあしもん、しきゃくもん)とは、日本の門の建築様式のひとつで門柱の前後に控柱(ひかえばしら)が2本ずつあり、門柱と控柱を合わせると柱が合計6本になります。

境内の様子。まだ開花して間もないようですが、紅梅と白梅が揃って咲いていました。癒されます♪

手水舎。

そして拝殿前で最初に迎えてくれたのが一対の肥前狛犬ちゃんでした。

と思ったのですが、これは“はじめ狛犬”と呼ばれている後期型の肥前狛犬ではないかと思われます。

50センチほどの大型の肥前狛犬さんでしたが、見たところ阿吽の位置が逆になっているように思われます。

前脚の部分がしっかり彫られているのではじめ狛犬が濃厚かと思われますが、右側の吽形の前脚が欠けて無くなっていました。

阿吽どちらも、撫でつけたような鬣の模様が施されています。

入母屋造りで唐破風の向拝の拝殿。

そして岩狛さん。

筋肉質の狛犬さんが多い中、こちらの狛犬さんはどちらかというと普通の体型で、躰に比べて頭が大きくまさにライオンそのものといった狛犬さんです。

明治27年(1894年)生まれの狛犬さんでした。

向拝下の細工。

拝殿の中の様子。

村社 天満神社 小城郡芦刈村大字芦溝
祭神 菅原道真 身形三神 須佐之男命 伊邪那美命 大雀命 伊弉岐命 大綿津見命
   蛭子命
 建暦建保の間、筑前國太宰府天満神社の分霊を勧請し平吉郷、南郷、五百丁郷の惣社となす、其後明應の頃より、千葉家大ひに尊崇して祭事其他最厳重なり、永禄元年天正中當郷の地頭、鴨打、徳島、持永等神殿其他を再造せり、慶長年間當郷の内芦刈村濱中村神代氏の領となるに及ひ、社殿の再建修繕等同氏の寄進する所となる、尚献供料として田畑一反七畝二十九歩、祭費として毎年米五石を寄進せり、明治六年村社に列せらる。祭神身形三神外六柱の神は無各社合祀により追加す。

“佐賀県神社誌要”より抜粋

銅板葺き流造の本殿。

末社。

石祠群。

石祠群。

今回の大天満神社は、由来を読んでもわかるように、いわば近隣地区の天満宮の総元締めみたいなものなのでしょうね。

なにはともあれ、肥前鳥居と肥前狛犬の両方を一度に見ることができてよかったです。また、素敵な出会いがありますように!

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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