こちらの田島神社は、唐津市呼子市民センターの北北西およそ1.8kmの距離、東松浦半島北部の佐賀県唐津市呼子町加部島に鎮座されます。
平成元年(1989年)4月に開通した呼子大橋を渡り終え、島の東側の海岸沿いの道路を1.5kmほど走ると道路左側に一の鳥居が建立され、そこから1kmほどの加部島漁港入口に二の鳥居、さらに坂道を上り右側の玄界灘に突き出た宮崎鼻の西側に位置しています。
参道入口には社号標が造立され、そこから海に向かって延びる参道の先に三の鳥居が建立され、右側の石段参道の前には佐賀県内ではいちばん古いと言われる肥前鳥居が建立されており、隋神門をくぐると文政13年生まれの個性的な狛犬が守護する唐破風付き入母屋造り妻入りの拝殿と流造の本殿が建立されております。
旧社格は国幣中社、創建は不詳ですが一説には弥生時代後期ともいわれ、福岡県に鎮座する宗像大社の元宮ともいわれています。御祭神は田心姫尊、市杵島姫尊、湍津姫尊三柱と、相殿神の大山祇神と稚武王の二柱が併せ祀られます。
また境内社には佐用姫伝説の松浦佐用姫を祀る佐與姫神社と、船の守護と海上安全の守護の神である御崎神社が祀られています。
海岸通り沿いに立つ一の鳥居。
「田㠀神社」神額。島の字が鳥の下に山がある「㠀」です。こういう字は初めて見ました。
大正13年8月建立。
鳥居移転工事の石碑。どうやらこちらの鳥居はどこからか移転されたもののようです。
加部島漁港入口に立つ二の明神鳥居。
「田島神社」の神額。
社頭。田島神社の社号標。
三の鳥居。
手水舎。
龍の口から流れ出る水は綺麗に透き通っていて、手水鉢もとても綺麗に手入れされています。
社務所。
四の肥前鳥居。
この肥前鳥居は、天元3年(980年)に源頼光が肥前守在任中に寄進したと言われるもので、頼光鳥居と呼ばれて佐賀県内ではいちばん古い鳥居だと言われています。
頼光鳥居に掛かるのは「田島宮」の神額。
頼光鳥居の柱の刻銘を読み込むと、左の方の柱に寛永元年(1624年)に頽落という文言があります。
頽落という言葉が分からなかったので調べてみると、頽落とは「くずれ落ちること」とありました。どうやら寛永元年に一度は崩れてしまったようです。
よく見るとその左に天和元年(1681年)再修とあります。どうやら再建されたようです。
でも、さらに左側を読み込むとまた文化13年4月に頽落したようですw
やはり長い歳月には石も堪えかねて崩れていくんですね。鳥居の隣に詳しい説明板がありました。
頼光鳥居の神額に掛かれた「田島宮」の文字は藤原佐理公が書いたものだと書かれています。
田島神社の系図。
こちらは何なのかわかりませんw
こちらは五の鳥居になるのでしょうか、岸壁に向かって立ってます。
昔は船の上から参拝していたということなんでしょうね。
五の鳥居には「田嶋神社」の神額が掛かります。
こちらの鳥居の柱にも沢山の刻銘が入っています。明治15年11月の建立でした。
鳥居の面している岸壁。すぐそこは海面ですw
五の鳥居をくぐった先に座る狛犬さん。
五の鳥居から続く石段参道。登った先にあるのは隋神門です。
こちらは四の頼光鳥居の先に続く石段参道です。こちらの石段はかなり古そうです。
神門。
境内にある藤棚。
境内側から見る隋神門。
隋神様。
「佐與姫神社」。
日本三大悲恋伝説といわれる「松浦佐用姫伝説」の松浦佐用姫を祀った神社です。
社殿の中の様子。
御崎神社。
御崎神社の案内板。
社殿。
自然石で造られた常夜灯。
唐破風付き入母屋造り妻入りの拝殿。
力石。
飛び狛さんが乗る明治12年1月建立の石灯篭。
石工さんは、値賀川内村の徳永庄次郎さんと源正行さんでしょうか。
こちらが拝殿前の狛犬さんです。
独特の風貌が特徴的な文政13年(1830年)6月生まれの狛犬さんでした。
石工さんは坂本清長さんでしょうか。
鎮座地 佐賀県唐津市呼子町加部島3965-1
御祭神 田心姫尊・市杵島姫尊・湍津姫尊
相殿 大山祇神・稚武王尊
御由緒 田島三神は遠い神代の昔に天照皇大御神が素戔嗚尊と剣玉の御誓にて御気吹の中
境内の案内板より
よりお生れなさいました三柱の姫神で御出現になりました。
当社の御鎮座の年代を定めることは出来ませんが、全国的にも、九州で最も古い神
社の一つとして知られています。当社への朝廷の御崇敬は特に篤く、奈良時代天平
十年には、大伴古麻呂に勅命があって田島大明神の御神号をお贈りなされた。
大同元年には、神封十六戸を充てられ、正四位に列せられ中世以降は諸武将の崇敬
も厚く、江戸時代に入ってからは唐津城主の祈願所となり、明治四年国幣中社に列
格され毎年勅使を派遣されていたが、戦後宗教法人となり別表神社に編入された。
拝殿の中の様子。
やや、拝殿の左側に石段が山の上の方に続いているのを発見。
拝殿左から見る遠景。
石段の方向を指す道しるべには「太閤石」とある。
石段が終わると今度は石畳が続く。
また石段がありその先に何やら大きな岩が見えてきました。
これが太閤岩です。願掛け石といわれ、お願い事をすると願いが叶うとかw
あちらこちらの岩の割れ目には小銭が突っ込まれています。
こういう光景をあちらこちらで見受けますが、どうやら日本人はこういうのに小銭を入れるのが好きな人種のようですw
境内と社殿の遠景。
久しぶりに大きな神社に参拝させていただきました。
こちらの田島神社では県内最古の鳥居が見られましたのでよかったのですが、藤の花が綺麗な時に来たらよかったかなとちょっとだけ残念でした。
それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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