江戸の街並みを再現した園内を散策していると、突然長崎街道に怪しい忍者が現れて行き交う旅人にいろいろとちょっかいを出してくる。
すると、そんな怪しい忍者から大切な両親を守ろうと、忍者装束に身を包んだ小さなチビッ子忍者が小さな刀でその怪しい忍者に敢然と立ち向かうのだ!!
これは、佐賀県嬉野市の嬉野温泉にある、九州唯一の忍者体験型のテーマパークの肥前夢街道での出来事です。
ところが、最近の口コミを見ていると「肥前夢街道がひどい」という口コミを見かけます。
ひどいって、どこが?
私の知る限りでは、サービス精神旺盛な素晴らしいスタッフばかりだったはずなのに、いったいどうしてしまったというのか…
8月に奥さんと二人、久しぶりにその肥前夢街道を旅してきたので、その時の情報をお伝えしたいと思います。
目次
肥前夢街道 忍者村
私たちがこの肥前夢街道に行くのはたしか今回で5回目だったはず。
1回目の時はオープンしたその年(1990年)だったと思うけど、まだ幼かった私たちの子ども二人を連れて訪れました。
その当時の肥前夢街道というのは江戸時代の長崎街道を再現したもので、お姫様がいたり大道芸などが主なイベントで、いたってのんびりしたものだったと記憶しています。
2回目だったかな?忍者というものを前面に打ち出して、「忍者村」というキャッチフレーズが付きましたが、個人的には私はそれが正解だったのではと思っています。
さて、そんなことを考えていたらもう肥前夢街道に着いてしまいました。
肥前夢街道 駐車場
肥前夢街道は、嬉野温泉の老舗旅館和多屋別荘の南側にあたります。開業時はこの和多屋別荘が母体となっていましたが、現在は株式会社マールが経営しています。
駐車場に着くと、早速迎えてくれたのが駐車場のトイレに備えてある看板。
注目していただきたいのは開園時間…じゃなくて開便時間となっています(笑)
しっかりと、オストメイト対応のトイレが完備されていました。たしか、以前来たときはこのトイレはなかったと思うのですがやはり時代の流れなんでしょうね。幅広い人に対応してくれてます。
さて、駐車場に車を止めると目に飛び込んでくるのはこの急で長い階段ですよね。
ここに車を駐車してしまったらこの階段を上っていかなければいけないので、階段の右手にある道路をさらに登って上にある駐車場に向かいます。
上に駐車場があるなんて知らなかったときは、この階段を昇って行ったことを思い出します。
そうそう、階段の登り口には丁寧に書いてありました。「階段60段、登りたくなければ上まで車」と。
肥前夢街道 関所
上の駐車場に車を停めたら、もう関所(入場口)は目の前です。
こちらが関所への入り口。
「元祖忍者村でござる」と書いてある。
振り返って階段側を見ると記念撮影用の大きな顔ハメパネルが!!
「ようこそ」という言葉を英語・中国語・ハングル語で書いてあるので、インバウンドでのお客さんも結構いるようですね。
さて、ここで記念撮影すると「忍者村に来たんだ~!!」って雰囲気が滅茶苦茶出ると思いま~す。
私は恥ずかしくてできませんが(笑)
関所で料金を払うと「肥前夢街道の書」という巻物がもらえます。
スタンプラリーの台紙になっているので、スタンプがあるところではしっかり押していきましょう。
すべてスタンプを押すと…チビッ子忍者が喜ぶものがもらえます。
肥前夢街道 料金
関所では入園料を支払います。
江戸時代ならではで「両」で表示されていますが、「両」=「円」ですので慌てずに支払いましょう。
肥前夢街道 入園料
・中高生~大人:1,100円
・3歳~小学生 : 600円
・修行手形 :1,000円(ゲーム8回分)
(※入園料は入園だけのチケットです。園内の有料施設をご利用の場合は別途料金がかかります。)
肥前夢街道 割引
・高齢者(70歳以上)の方と、障害者手帳をお持ちの方は入園券+修行手形が1000円で購入できます。(証明するものが必要)
お土産処 佐賀屋
関所を出て最初に目につくのがこちらの「お土産処 佐賀屋」です。
ホームページには「夢街道で一番大きなお土産屋さん」とありますが、私が見た限りでは肥前夢街道唯一のお土産屋さんだと思いますが…そこは定かではありません。
「お土産処 佐賀屋」の前に記念撮影用の通行記念の看板があります。
江戸418年とありますが、年期は入っていますが当然この看板は江戸時代のモノではありません(笑)
以前、最後に来た時とは看板が変わっているようですが、前のほうが私的にはよかったかな。
代官所
次に目に入ってくるのがこちらの代官所。
代官所では忍者の七つ道具展として、手裏剣、忍刀、鉤縄に水上を歩く水蜘蛛などの道具や忍者の衣装などが展示されてます。
門の入り口には「大道芸 ガマの油」の看板があり、裏側には大きなガマガエルが岩の上に鎮座していました。
大道芸はいずれ見られるので中に入ることとします。
「忍者 七つ道具展」の入り口です。
館内には忍者の七つ道具以外に、テレビドラマ「水戸黄門」の撮影風景の写真や出演者のサイン色紙、それに黄門様の衣装などが飾られていました。
けっこう「水戸黄門」は見ていたのですが、ここでテレビドラマが撮影されていたなんてまったく知りませんでした。
時代劇と言えば京都の太秦で撮影するものだとばかり思っていたので、まさに目からうろこでした。
ちなみに、スタンプラリーの1番目はここになります。
さて、順路に従って旅を続けていると妙なものが…
「隠れ身の術」。
なるほど…
お約束(笑)
はい、はい、
お尻出てますけど!
こういった遊び心を刺激してくれるのも肥前夢街道のいいところですね。
長崎道の石碑の横になぜかドラえもんの石像が…
う~ん、これはわからない。
「忍者RUN」。おそらくチビッ子忍者たちが忍者の修業をするところだろうと思われます。
スタンプラリーの2番目です。
自動販売機がありました。
「にんじゃだもの みつをか」。
なんか聞いたことがあるような…
ここがスタンプラリーの3番目。
とくに何もイベントはないようです。
そこから視線を右に向けてビックリです!
そこには「嬉野市街地が一望できるのでは」と思えるくらいのパノラマが広がってました。
肥前夢街道がこんな高い場所にあったことを改めて知ったのでした。
手前にあるのはどうやらお茶畑のようです。
そういえば嬉野は嬉野茶が名物ですよね。
満願樹
「満願樹」。
樹齢800年ほどの桂の木のご神木らしく、息を止めて願い事を念じれば必ず叶うとあります。
霊験あらたかなご神木だと思われますが、左側の「満願樹」は「満」で右側の「万願樹」は「万」というところが気になるのは私だけなのか…
ここからは少し勾配が急な上り坂になっています。
左側の登り窯の横には、歴史に残る有名な忍者たちの顔ハメパネルが立ち並んでおりますぞ。
「佐賀忍者 田原安左衛門」と「甲賀忍者 望月出雲守」の顔ハメパネル。
「真田忍者 猿飛佐助」と「風魔忍者 風魔小太郎」の顔ハメパネル。
日本の五大忍者のフローチャートです。
私は甲賀忍者タイプと出ましたが、あなたはどのタイプの忍者でしたか?
「夢咲弁財天」。おみくじ屋さんです。
その名の通り旅人の夢を咲かせる肥前夢街道の守り神で、おみくじや絵馬の奉納もできるそうです!
「不動明王」。
片目をつぶっているので、この不動明王はまだ修行の途中なのでしょう。
元ラグビー日本代表の五郎丸歩選手の、あの指を立てる精神統一のポーズが不動明王の印を切るポーズとよく似ていると書いてましたが、そういえばそんな気がしますね。
旅籠 嬉野屋
肥前夢街道唯一の旅籠(旅館)です。もちろん宿泊はできません(笑)
スタンプラリーの4番目です。
宿に入るときには気が付かなかったのですが、軒先からミストが出ていました。
今年の暑さの中、元気な子どもたちに引っ張りまわされている親御さんたちにはこうした心遣いは嬉しいものでしょう。
芸夢屋(矢場・射的)
昔ながらの矢と射的を楽しめます。
江戸情緒があふれるというよりは、どちらかというと温泉街のゲーム屋さんといった、昭和の臭いがする感じですね。
可愛いチビッ子忍者さんがいたので写真を撮らせていただきました。
お姉ちゃんはしっかり忍術を使ってるようですが、弟君は…五郎丸ポーズですね(笑)
辻占い
肥前夢街道でリピーター数ナンバーワンを誇ると言われるのがこちらの辻占いです。
占うのは東洋易学運命鑑定所の中尾宗倫先生ですが、よく当たると評判で占いをしてもらうだけに来る人も多いんだとか…。
前回来た時とは場所が代わってますね?
それに屋敷も大きくなって。
きっと、ご出世なされたんですね(笑)
百鬼丸館
必殺切り絵職人「百鬼丸」のデザイン展示館です。
百鬼丸というと、私たち世代の人は漫画家手塚治虫さんの「どろろ」の百鬼丸が頭に浮かんできますが、こちらは切り絵作家さんです。
切り絵作家として30年以上のキャリアを持ち、1万点以上の作品を世に出しておられるそうで、アトリエは埼玉県川越市にお持ちのようですが、現在は主に海外で活動されていらっしゃるようです。
寺子屋
二宮金次郎像が建っているところです。
スタンプラリーの5番目です。
間違い探しの立て札がありました。
こういったものは以前はなかったので、けっこう飽きさせないようにいろいろと工夫はなされているようですね。
間違い探しの答えは下の画像にありますので、間違い探しをしている方は一気にクロールしないようにお願いします。
ランチ 嬉野茶屋 春木屋
肥前夢街道で唯一の食事処。
注意しなければいけないのは、平日はお休みされていること!
土日祝日、長期休暇(春休み、GW、夏休み、冬休みなど)だけ営業されています。
園内はアルコールはNGだけど持ち込みはOKなので、平日に行く場合はお弁当持っていけばあちこちに休憩する場所があるので、そこで皆さんで食べれば全然怖くないですよ(笑)
ここのお食事はカレーライスやカレーうどんといった軽食が主です。「せっかく遊びに来たのでなんか美味しいものが食べたいな」と言われる方は、再入場ができるのでランチタイムは外に出て食べてから再入場するというのがおすすめです。
前回来た時には私たちも外でランチしたのですが、ふと時計を見るともうすでに12時をまわっているではありませんか!
写真を撮るのに夢中になって、あっという間に時間が過ぎていました。
13時からお目当ての忍者ショーが始まるので、今から外出したら間違いなく間に合いません。
今回は仕方なくせっかくなので、春木屋さんでお食事することにしました。
春木屋さんの軒先には、佐賀で一番美味しいというカレーと、佐賀で2番目に美味しいうどんとラーメンの幟が立ってますね。
あれれ、あ、ラーメンも仲間入りしたんだ。以前は無かったもんね。日々進化してるのね(笑)
さて、私はそのラーメンを、奥方はうどんを注文しました。
ラーメンは私好みのとんこつラーメンでとっても美味しかったです。
お世辞抜きで、下手なラーメン屋さんよりもよっぽど美味しいです。
うどんの方は私が食べてないので食レポは控えます。
あ、それと今回はカツカレーもメニューに追加されていたそうです(マーちゃんからの情報)ので、肥前夢街道のランチも随分充実してきたようですね。
さて、お腹も一杯になったのでそろそろ忍者屋敷へ向かうとしましょう。
と、その前に、ガマの油売りの方を先に紹介しなきゃ…
大道芸
忍者ショーは最後に紹介することにして、大道芸のご紹介を先にいたします。
大道芸をやってくださるのは肥前夢街道の名物、日本一のインチキ芸人の神谷弦二郎(カミヤ ゲンジロウ)殿だ!
じつは、忍者ショーを見終わって奥方と二人で関所を出ようとしたところでこの神谷弦二郎殿を見かけました。
この人はまったく歳をとらないようだ。いつ見ても同じ顔(笑)
そこで、「今日は大道芸を見なかったな~」と私が言うと
『すぐに準備しますからお待ちください』
と言って代官所に向かってくれました。
やっぱりいい人だ(笑)
最初は「竹回し」から。
両手に持った竹を操りながら1本の竹を自在に操る姿は、一切衰えを見せません。
次に「ガマの油売り」。
神谷弦二郎殿が抜いた刀で紙をどんどん切っていく。その真剣(笑)にガマの油をちょいと塗ると、その刀が突然何も切れなくなってしまうというものだ。
その実験台に誘われた男の子。「絶対イヤだ」と拒みます(笑)
すると突然、見物人の後ろの方から声がした!
「ボクが代わってあげるよ」と、勇敢な少年が現れたのです!
それがこの少年↓
さて、勇敢な少年のおかげで無事にガマの油売りが終わりました。
少年の「ホントに切れてない?」みたいな表情がステキでした(笑)
はい、いよいよ次は忍者ショーです!!
忍者屋敷
今日は日曜日なのでお客さんも多く、きっと忍者屋敷には行列ができているかもしれないなと思っていましたが、なんと私たちが先頭でした。
忍者屋敷の入り口の場所も変わり、しっかりリニューアルされていました(笑)
以前は「肥前夢街道」とパソコンの検索窓に入力すると、「肥前夢街道 ひどい」という検索候補が出てくるほどでした。
まあ、施設の老朽化が進んでましたし、代り映えしないイベントばかりで見どころは忍者ショーだけだったからね。それも仕方ないか。
さて、忍者ショーが始まりました。
忍者ショーは肥前夢街道の目イベントなので詳細は控えますが相変わらず面白いwどうぞ一度足を運んでみてください。
私が、肥前夢街道に来たのはこれが5回目です。
子どもも孫も連れずに私たちがここを訪れるのは、肥前夢街道のスタッフの「来ていただいたお客様には喜んで帰っていただこう」というサービス精神に触れるのが嬉しいからです。
肥前夢街道忍者村は面白いかと聞かれたら、私は迷わずこう答えます。
「いつも全力で迎えてくれる肥前夢街道は、何事も一生懸命に頑張らなけれならないという姿を見せてくれてる。だから面白いに決まってるじゃないの」と。
そして声を大にして言いたい!
肥前夢街道忍者村は忍者ショーや占いだけでなく、食事だってとっても充実しているよ!!
って、これはちょっと褒めすぎか(笑)
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