こちらの波多津神社は、唐津市鎮西市民センターの南西およそ2.8kmの距離、佐賀県唐津市鎮西町串地区に鎮座されます。
東松浦郡玄海町の玄海エネルギーパークの東、国道204号線に架かる外津大橋の鎮西町側へ300mほどのところから南に入った自然豊かな山間の集落の小丘の上に位置します。
社頭には金属製の幟竿が立てられ、石垣を割って作られた石段を上がると一の明神鳥居が建立されており、その両側では険しい顔をした唐津型の狛犬が睨みを利かせています。
さらに石段参道を上り進めると、途中には「大明神」の神額が掛かる嘉永二年の刻銘が入る二の鳥居が建立され、上りあがった先の境内には造立年不明の唐津型狛犬が守護する切妻造りの拝殿と本殿覆屋が建立されています。案内がなく御祭神や由緒等については不明です。
ここから北東2kmほどの場所に、豊臣秀吉の朝鮮出兵の拠点となった名護屋城からあり、周辺には日本全国から集められた大名の陣城が築かれていましたが、その陣城のなかでも最も西方に位置する菅達長陣跡と谷衛友陣跡がこちらの神社のすぐ近くにあります。
社頭。
参道入口の一の鳥居。
鳥居に掛かる「波多津神社」の神額。
けっこう体脂肪が少な目で鋭い牙が特徴的な狛犬さんです。
昭和14年12月生まれの狛犬さんでした。「樋口忠治郎」さんというのは奉納者の方の名前なのでしょうか、それとも石工さんでしょうか。
石段参道が続きます。
石段参道の途中にある二の鳥居。
鳥居には「大明神」の神額が掛かる。
柱には嘉永2年(1849年)建立の刻銘が入る。
最後の石段を登るといよいよ拝殿です。
拝殿。そして拝殿前に蹲踞する唐津型の狛犬さんです。
阿形は口中に玉を口に含み、吽形は右前脚で玉を踏んでおり足の爪までしっかりと彫りこまれています。
立尾の根元にはまるでサザエのような巻き毛が左右に2つずつ付いており、どちらも垂れ耳で長い鬣の先はカールしています。
まるで眉かと見まごうような目の上に施された毛により、その視線の鋭さを増しているようです。
拝殿の中の様子。
切妻造り平入の本殿覆屋。
こちらの鎮西町は旧東松浦郡になるわけですが、近くには肥前石工集団の一つである値賀石工の里の玄海町があるので、おそらくこのあたりでは値賀石工の作品が多くみられるのではないかと思いなんだか楽しみです。
それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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