こちらの八坂神社はJR唐津線山本駅の西方およそ2.2ｋｍの距離、国道203号線「唐津市山本」の交差点から北波多へ抜ける市道沿いの集落、佐賀県唐津市石志地区にある標高210ｍほどの霧差山の北麓に鎮座されます。
参道入口には幟竿が立てられた幟杭が打たれ、玉垣が巡らされた石垣の間に設けられた七段の石段を上がると一の鳥居、参道途中の二の鳥居をくぐった先の境内に向拝付き切妻造平入の拝殿と入母屋造妻入りの本殿が建立されています。
創建は享徳元年以前とされており、御祭神は素戔嗚尊、大巳貴命、少彦名命の三柱。拝殿前には福岡懸糸島市の石工さんが制作した個性的な狛犬が奉納され、境内の南側には境内社の跡打神社が建立されています。
参道入口に建立された一の鳥居。
鳥居には「八坂神社」の神額が掛かります。
左の柱には「明治二十三庚寅十二月吉辰」の刻銘が入ります。
石段参道が上のほうに伸びています。急な石段には手すりが設けてあります。
飛び石が置かれた参道の途中に建立された二の鳥居。
こちらの神額にも「八坂神社」が掛かります。
この石段を上がると境内です。
向拝付き切妻造平入の拝殿。
拝殿前に奉納されている個性的な狛犬。
右の台座には「福岡懸糸島郡長糸村 石工 平川喜助 六十才作」の刻銘が入ります。現在の前原市ですね。
左の台座に「明治丗七八年 出征軍人」の刻銘があることから、明治三十八年に作成されたものと思われます。
向拝下の様子。
「八坂神社」の社号額が掛かります。
拝殿の中の様子。
村社 八坂神社 東松浦郡鬼塚村大字石志
“佐賀県神社誌要”より引用
祭神 素戔嗚尊 大巳貴命 少彦名命
創始の年代詳かならさるも、石華表の銘に享徳元年とあれは奉祀は其以前なるべし、爾来里人の崇敬浅からす、社格を定めらるゝに當り村社に列せらる。
境内神社 跡打神社
祭神 猿田彦命 伊弉諾尊 伊弉冉尊 菊理姫命 天忍骨尊 速玉男命
事解男命 大地主命 菅原道真
中の尾に鎮座ありしを明治三十九年九月二十七日移轉して境内神社として更に伊弉諾命外七柱の祭神を合祀せり
金比羅神社 祭神 崇徳天皇
大神宮 祭神 天照皇大神
入母屋造妻入りの本殿。
拝殿前の様子。
御神木は倒木の恐れがあったのか、根元から三メートルほどのところから伐採されています。
西郷隆盛の像。
境内社の大神宮。
天照皇大神の石碑。
末社。
石碑の文字は確認できませんが、奥の板には「雷様」と書かれています。
境内社の「跡打神社」かと思われます。
拝殿の中の様子。
猿田彦命と合祀により追加された伊弉諾尊ほか七柱が祭祀されています。
「跡打神社」側から見た境内の様子。
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