こちらの岩田天満宮は、JR長崎本線神埼駅から北西に3.2kmほど離れた、佐賀県神埼市神埼町大字尾崎字岩田地区に鎮座。県道31号佐賀川久保鳥栖線沿いの早稲隈山(わさくまやま)南麓に建つ、西九州大学神崎キャンパス西の岩田集落の中央に位置しています。
境内入口には享保六年に造立され、「再建天保二年」の刻銘が入る台輪鳥居が建っていますが、笠木と貫は以降もさらに修復されているようです。
境内には吹き抜けの瓦葺入母屋造の拝殿と銅板葺き流造の本殿が建立され、それを昭和生まれの砥川型岩乗り狛犬が守護しています。
印象深かったのは、奉納されている狛犬が近代に製作されているにも関わらず、一見して砥川型の岩乗り狛犬だと分かること。江戸時代に確立された砥川型の作風がしっかりと踏襲されており、あらためて砥川石工の技量の高さを思い知らされました。

境内入口に建立された台輪鳥居。

新石材で補修された貫の上には「天満宮」の神額が掛かる。
享保六年に造立された鳥居は天保二年に再建されているようですが、柱だけを残して笠木と貫はさらに修復されているようです。

左の柱には「再建天保二年」と刻まれています。

吹き抜けの瓦葺入母屋造の拝殿。
そして、拝殿前には砥川型の岩乗り狛犬が奉納されています。
阿形は口中に玉を咥えています。

「昭和七年二月吉日建」の刻銘が入ります。
近代に製作された狛犬ですが、一目で砥川型であると判別できるほど砥川型の作風がしっかりと踏襲されており、あらためて砥川石工の技術の素晴らしさが感じられます。

拝殿の中の様子。
幣殿入口の長押の上には「獅子噛」が掛けられています。
銅板葺流造の本殿。

御仏堂。

仏堂の中に安置されている仏像三体は、すべて頭の部分が身体から分離されて横に置かれています。
三体ともに首が折れたとは考えづらいので、なんらかの意図があるのかもしれません。

境内東側に建立されている忠魂碑等の石碑。

本殿横に祭祀された石祠等。
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