こちらの八龍社は、JR長崎本線吉野ヶ里駅の南方およそ2kmの距離、佐賀県神埼郡吉野ヶ里町箱川箱川上分地区に鎮座されます。
国道34号線と国道385号三田川バイパスとが交差する「吉野ヶ里町田手」の交差点を南下し、2kmほどにある「伊保戸」の信号を東に、県道210号市武神埼線を300メートルほど行った箱川上分の集落入り口に位置しています。
境内の入口は県道の南側にあり、入口に奉納された年季の入った台輪鳥居をくぐり細長い境内の奥、県道を背にして平成三十年に再建された流造の社殿が建立され、その社殿の前に貞享四年に造立された肥前狛犬が安置されています。
肥前狛犬は、古代エジプトの女王クレオパトラを思い起こさせるような流れる鬣が印象的で、顔の表情や尾などもしっかりと表現され、製造された石工さんのセンスの良さがわかります。御祭神は八大龍王ですが、案内がなく由緒沿革等については不明です。
社頭と鳥居。
鳥居のには「八龍社」の神額が掛かる。
境内の様子。
鎮座地 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町箱川2393
御祭神 八大龍王
勧請年月・縁起・沿革等は不明
社殿。平成30年に建て替えられたものです。
そして、狛犬さん。なんですが、なんと社殿前にいたのは肥前狛犬でした。
刻銘の入る肥前狛犬は少ないと言われますが、こちらの肥前狛犬ちゃんにはしっかりと刻まれているようです。
貞享四年(1687年)の製作とされていて、阿形の背中に刻まれた「寄進 藤渡八郎兵衛尉」の銘文はしっかりと読み取れます。
有明海沿岸の藤津郡で産出されたと思われる安山岩が素材だそうで、その石材で造られた狛犬は珍しいとされています。
拝殿の両脇に「八龍宮」の神額がありました。
新築記念の石碑。
宇賀神(右)。
今回の肥前狛犬ちゃんはかなり珍しく、この近くにある下藤の八龍社には同じ願主の天保三年(1683年)奉納の狛犬がいるということでしたので、近いうちにそちらも参拝したいと思います。
それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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