こちらの八幡宮は、JR長崎本線肥前鹿島駅のおよそ北西5.8km、嬉野市役所塩田庁舎からは北方に1.5kmほどの距離、佐賀県嬉野市塩田町久間中通地区に鎮座されます。
「塩田町下町」交差点から、西の県道208号大木場武雄線を1kmほど行ったところにある「牛坂」バス停から北へ入ると、両側の田圃を割くようにコンクリートで整備された農道が延びており、車を進め正面に鎮守の森が現れるとやがて農道は参道へと化します。
三差路の間に広がる小丘の入り口には左右に石灯篭を従えた明神鳥居が建立され、親柱に文化十年の刻銘が入る太鼓橋の神橋を渡ると、ガンダムの立ち姿を思わせる寛文六年造立の肥前鳥居が奉納されています。
鳥居をくぐった先の境内には玉垣が張り巡らされた石垣が組まれており、二段階に施工された石段を上ると、万延元年生まれの塩田型狛犬が守護する入母屋造りの拝殿と流造の本殿が建立されています。創建は建久元年、御祭神は應神天皇、合祀により迦具土神と平維盛公が併せ祀られます。
区画整理の影響なのか、参道は直線ではなく少しうねった感じなのですが、開放感がありとってもいい雰囲気でした。
こちらでは、境内入口の石段参道前に寛文6年建立の肥前鳥居が待ち受けます。400年近く経っているとは思えない綺麗な状態でしたので、肥前鳥居ファンなら垂涎ものかもしれませんw
境内入り口に立つ一の鳥居。
一瞬明神鳥居かと思いましたが、こちらは明神鳥居とは違って笠木の両端が反っておらず平坦です。
ひょっとするとこれが八幡鳥居なのでしょうか。いずれにしても初めて見る鳥居です。
鳥居には「八幡宮」の神額が掛かる。
一の鳥居をくぐると小川には神橋が架かっております。
そして二の鳥居は肥前鳥居です。
肥前鳥居の特徴は、亀腹は設けずに柱を削り出して直に生け込むと言われています。ところがこの肥前鳥居の柱は、馬の蹄かと思うほど台石と亀腹がでかいのですw
石工さんそれぞれの作風によって変わるのかもしれませんし、それともその後に補強のために施されたのかもしれませんね。
二の肥前鳥居にも「八幡宮」の神額が掛かります。
左の柱に「寛文六丙午祝六月吉日良」の刻銘が入ります。
貫の部分は補修の跡が見えますが、400年ほどの歳月を堪えてきた鳥居にしては風化が少ないですね。
手水舎。
鎮座地 佐賀県嬉野市塩田町大字久間丙1082
御祭神 應神天皇
御由緒 當八幡宮は建久元年八月十五日の創建にして里民の尊崇篤く旧藩主の尊之厚く鍋島直澄公奉献の鷹の緒並に八幡宮愚童記念に祀らる
當宮は城山の鬼門に鎮座し給ふもので城山城主の鎮護の神なり
明治六年村社に列せらる
當例祭当日は神饌帛料の供進指定せらる
拝殿。
御堂。
改築記念碑。
社務所。
そして拝殿前の塩田型狛犬さんです。
阿形は口中に玉を含み、吽形は右前脚で玉を掴んでおり蹲踞の姿勢でも背筋をピンと伸ばしていて、じつに重厚な雰囲気を醸す狛犬さんです。
台座には「万延元年庚申八月 九間村中」の刻銘が入ります。
拝殿の中の様子。
幣殿と本殿。
境内社の若王子神社の鳥居。平維盛公が祀られています。
若王子神社の御神体。
こちらの八幡宮さんでは初めて見る鳥居にちょっと興奮しましたw
調べたところ、おそらく八幡鳥居ではないかと思われます。
こうした新しい出会いは本当に嬉しいもので、これがあるからこそ長い石段参道があってもなんのそので登れるってものですw
本当に活力になりますよね。それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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