こちらの瀬川社は、JR長崎本線牛津駅の東南東およそ1.8kmの距離、佐賀県小城市芦刈町芦溝中溝地区に鎮座されます。
佐賀市久保田町との市境、国道207号線沿いにある大型ドラッグストアの西にある「十丁畷手」のバス停付近から南へ入り、田圃を左右に見ながら400メートルほど行った中溝の集落の北の外れ、広々とした田園地帯のど真ん中に位置します。
御神木の楠の巨木が広々とした平野の中にひときわ目立ち、境内入口に奉納された鳥居をくぐった先の四角に整備され白砂が敷かれ境内には、再建されたと思われる小型の入母屋造りの拝殿と切妻造りの本殿覆屋が建立されております。
御祭神は拝殿内の案内板によると瀬織津比咩(せおりつひめ)とあります。本殿覆屋の中に二つの石祠が祭祀されておりますが、瀬織津比咩は古事記や日本書紀には記されていないことから、謎大き女神と言われているようです。
疫病が流行したり、災害が起きた時に祓い清める祓いの神、或いは水神であろうとされて、ここは田圃の中にあることとから水神として祀られた意味合いが強いのではないかと思われます。
神社遠景。
こういう景色を見ると、やっぱり佐賀は平野なんだなとつくづく感じてしまいますね。
境内入口の台輪鳥居。
小型の向拝付き入母屋造りの拝殿。
社殿は新しくなっており、おそらく老朽化のためリニューアルされたものと思われます。
拝殿の中の様子。
柱や梁などを見ると、使えるものは極力昔のものをそのまま使っているようです。老朽化のために神殿を建て替えるのはやむを得ないかもしれませんが、こういうことは素晴らしいことですね。
本殿内に祀られている2基の石祠。
拝殿内の案内板。
瀬川社の由来
ここ小城市芦刈町芦溝(地区名 中溝)に鎮座する「瀬川社」の創建は定かではないが、土地の成立から推測して、戦国から江戸初期の頃ではないかと考えられる。
文化八年(一八一一)に作成された『平吉郷絵図』には、社の周りには堀が廻らされ、楠の大木も描かれており、荘厳な雰囲気があったと想像される。この社に祀られている瀬織津比咩は祓戸四柱の一神である。『延喜式』大祓詞に「高山短山の末より、さくなだりに落ちたぎつ速川の瀬に坐す瀬織津比咩といふ神、大海原に持ち出でなむ」とあり、川の瀬にいて人々の罪穢れを大海原に持ち出してしまう女神であるという。
社殿全景。
社殿裏に祭祀されている石祠。
同じくその右側に並んでいる石祠群。
御神木のクスノキ。
畑の中にポツンと鎮座されていた瀬川社ですが、近くにはレンコン畑がありました。由緒書きにあったとおり、社の周りに堀がめぐらされていたというのはどうやら間違いなさそうですw
それでは、今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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