こちらの丸熊神社はJR唐津線本牟田部駅の北方およそ1kmの距離、佐賀県唐津市相知町大野地区に鎮座されます。
松浦川東岸を走る県道40号浜玉相知線を走っていると、のどかな田園風景の中に鮮やかな朱色に塗られた橋が出現します。
小川に架かる円弧形の神橋を渡ると一対の狛犬灯籠が待ち構えており、境内入口には明治生まれの唐津型狛犬と年季の入った手水盤、そして「熋㙒神社」の神額が掛かる明神鳥居が奉納されています。
五段ほどの石段を上がるとそこには明るい境内が広がっており、四段に組まれた石垣はまるで城壁のようにも見えてじつに壮観です。石垣の石段を上った先の境内には、瓦葺の入母屋造の拝殿と切妻造の本殿覆屋が建立されています。
拝殿の向拝下には近年に描かれたものと思われますが、風神雷神、虎や龍など、芸術性の高い見事な天井絵が描かれていました。境内の案内石碑によると創建は長元三年、御祭神は伊弉諾尊とのことです。



「丸熊神社橋」の神橋を渡った境内入口の様子。
狛犬灯籠、手水盤、石段の横に狛犬、石段を上ったところに鳥居が建立されています。
狛犬灯籠は左に阿形、右に吽形と、通常とは逆の配置になっています。

境内入口の一の明神鳥居。
左の柱に「氏子中」、右の柱に「明治十四年十月中旬製」の刻銘が入ります。

鳥居には「熋㙒神社」の神額が掛かります。
明治生まれの唐津型の蹲踞の狛犬。
吽形の台座には「石工値賀川内 吉丸直治」と「十月吉日建立 大野氏子中」の刻銘が入ります。
阿形の台座には「値賀川内石工 徳永初太郎」と「明治三十一年」の刻銘が入ります。

社殿遠景。石垣が四段に組まれた上の境内に建立されています。

石段参道右側の様子。

二の鳥居も明神鳥居です。
左の柱に「正徳五乙未歳八月」右の柱に「奉寄進■■■■」の刻銘が入ります。

丸熊神社由緒の石碑。
丸熊神社由緒
祭神 伊弉諾尊
創建 長元参年
奉称沿革 熊野権現 丸熊権現 三儀山幸■寺 熊野神社 丸熊神社
貞観の頃大和朝廷外■に備え筑肥前出兵の折、防人達子連れの大熊を求め大沼郷大野に至る
ー後略

向拝付き入母屋造の拝殿。

向拝下の様子。

向拝の下に描かれた天井絵。

拝殿の中の様子。「丸熊神社」の社号額がかかります。
切妻造平入の本殿覆屋。

拝殿の右側にある神庫。

境内の東側にある御神木。

境内西側には御神木の切株が残ります。

お堂は集会所として使われているようです。
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