こちらの山王神社は小城市役所の南東4.5kmほどの距離、佐賀県小城市三日月町堀江島溝地区の東を流れる祇園川、佐賀市との市境を流れる嘉瀬川を背にして鎮座されます。
国道203号線の「三日月町五条」交差点の北200mほどの中古車販売店横を東へ入り、畑と住宅が入り乱れる町道を東へひたすら直進した祇園川沿い、10年ほど前に廃業された酒蔵の向かいに位置します。
初めて参拝させていただいたのは、淀姫神社を探していた時に訪ねたときでした。てっきり淀姫神社と思ってしまったこちらの山王神社、当時境内は工事中で、神社入口には明神鳥居が立っておりますが、大正9年生まれの砥川型の岩乗り狛犬がいるだけで社殿はありませんでした。
基礎のコンクリートが打たれ足場も組まれていましたので、どうやら風化が進んでしまったことで建て替えられているようです。できる限り後世に残せるものは残していただききたいものですが、すべて建て替えるしか術がなかったのは残念です。
後日、社殿が完成した後に参拝させていただきましたが、立派な入母屋造りの拝殿と切妻造りの本殿が建立されていました。案内板がなく御祭神や由緒については不明です。
祇園川が嘉瀬川に合流するところのすぐわきに位置し、そばには2015年に廃業した「千代雀酒造」があります。
神額には「山王神社」の文字が。
参道はコーンとバーで封鎖されており、基礎に敷かれていたと思われる大きな石が転がっていましたが、この景観を見たら何となく寂しさが漂ってきました。
ただ、この寒空の中で、狛犬さんはしっかりと神社をお守りしていました。なんともけなげですねw
後ろ足の筋肉が逞しく、顔もなかなかハンサムな砥川型の岩狛さんです。
台座には「大正九年申五月二日」の刻銘が入ります。
境内脇に安置されているのは肥前狛犬なのでしょうか。しかし、残念ながらその姿はすっかり元の石に戻りつつあるようです。
残念ながらこの山王神社については案内もなく、その後調べてみたものの由緒や沿革等については分かりませんでした。
偶然巡り合った神社ですが、あらためて日本にはたくさんの神社があることを知る結果となりました。
※追記
2023年6月12日に参拝させていただいたら社殿が出来上がっていました。
拝殿前には靴が3足縫いであり、中の方ではまだ内装の作業をやっておられるようで、完成まではもうしばらくかかりそうですw
老朽化した社殿や鳥居を建て替えることができず、朽ち果てたままの拝殿や石祠だけが残る神社も多い中、こうして立派な社殿を再建されるという氏子さん方の熱意には、頭が下がるというよりもう感謝でしかありません。
こちらの山王神社が、これからもずっと続いていくことを願ってやみません。
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