こちらの平野丹生神社は西九州新幹線嬉野温泉駅の南西およそ4kmの距離、嬉野市嬉野町大字不動山字下不動地区に鎮座されます。
佐賀県と長崎県を結ぶ国道34号線から旧長崎街道の県道106号嬉野川棚線へと入ると、間もなく道路の右側に鳥居が建立されています。そこからおよそ140m先の社殿まで、不動山に向かって真っ直ぐに参道が伸びている様は圧巻です。
明るく開けた境内のさらに一段高く組まれた石垣の上、周囲を玉垣で囲われた上の境内に明治42年生まれの塩田型狛犬が守護する入母屋造りの拝殿と流造の本殿覆屋が建立され、向拝下には阿吽の木彫りの象が参道入口に向かって配置してあり、邪悪なものを威嚇するかのような社殿から飛び出す象の彫刻が印象的です。
嬉野町近辺にある丹生神社六社のうちの一社で、祭神は罔象女命と思われますが由緒沿革等については案内板がなく不明です。
社頭。旧長崎街道沿いに建立された台輪鳥居。
鳥居には「丹生大明神」の神額が掛かります。
田圃の中に残された参道が真っ直ぐに社殿まで伸びています。
参道の途中に建立された二の台輪鳥居。
こちらにも「丹生大明神」の神額が掛かります。
左の柱には「元禄十四辛巳歳二月吉祥日」の刻銘が入ります。
境内入口の様子。
境内入口の石段を上がった先に奉納されている三の台輪鳥居。
こちらの鳥居には「丹生神社」の神額が掛かります。
入母屋造りの拝殿。
自然石をくりぬいて造られた手水鉢。
拝殿前には塩田型の狛犬が奉納されています。
台座には「明治四十二年三月吉日」の刻銘が入ります。
ちなみに、拝殿前の石灯篭も同じく明治42年に奉納されていました。
向拝下の様子。
飛び出すような象の彫刻が一対掛けられています。
拝殿の中の様子。「丹生神社」の社号額が掛かります。
本殿前には左右に随身像が安置され、木鼻には獅子と象の細工が施されています。
本殿覆屋。
御堂。
境内裏に祭祀された金毘羅大権現等の石祠。
記念碑等。
宮ノ元の丹生神社の由緒によると、この一帯には丹生神社が六社あると書かれています。
罔象女神は水の神様で美しい乙女の姿をしているとされ、井戸神や農耕神ともいわれていることからこの地方一体の崇高を集めていたと思われます。
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