こちらの大中臣神社は、西日本鉄道天神大牟田線端間駅の西北西およそ500mの距離、福岡県小郡市福童西福童地区に鎮座されます。
佐賀県道・福岡県道14号鳥栖朝倉線「西福童」交差点の東の三差路を、端間駅方面に左折してほどない町なかの入り口付近、福童公園の南側に位置しております。
一段高く盛られた境内には玉垣が張り巡らされた石垣が組まれ、六段ほどの石段を上がると石灯篭と幟杭が出迎え、さらに神殿へと向かう三尺ほどの参道を進んで行くと、神池には朱色に塗られた欄干の神橋が架かり、その先に見事な楼門が建立されています。
その参道脇には、征西将軍懐良親王が大保原の合戦で負った傷が、当社の加護によって全快したことから奉納された「将軍藤」があります。
二対の注連柱の間には築後型の狛犬が奉納され、楼門をくぐった先には千鳥破風唐破風付きの入母屋造りの拝殿と流造の本殿が建立されています。御祭神は天児屋根命、相殿神の武甕槌命、経津主命、三筒男命の三柱が祀られます。
社頭。鳥居の姿は見られません。
神池には朱色に塗られた欄干の神橋が架かります。
神池の中に設けられた東屋。
この楼門、雄大でありながらかつ細やかな彫刻が素晴らしい江戸時代の建築で、市指定の文化財で大変貴重なものだといわれています。
創建自体は古く、江戸時代前期と言われているのにしっかりしているなと感じたのですが、どうやらこの楼門は天保年間に再建されたもので、さらに平成4年には解体修理もされているとのことでした。
将軍藤の参道脇に鎮座する文政7年生まれの狛犬は大型で、その存在感と迫力はこれまで見てきた狛犬の中では一番に思えます。
しかも吽形の狛犬には角が生えており、角が付いている狛犬を見るのも初めてですが、2体の狛犬の筋肉質の身体やたてがみなどの彫り方が立体的なのが感動的でした。
楼門の中には黒っぽい狛犬さんが安置されていました。
楼門の天井絵。
さらに隋神様も安置されています。
そしてもう一つ文化財が、こちらの福岡県指定天然記念物の「福童の将軍藤」です。
樹齢650年と推定される藤の木で、幹は1本ですが枝の広がりは500㎡にも及ぶ大きなもので、毎年藤の花の時期の4月中旬からゴールデンウイークにかけて「将軍藤まつり」が開催されます。
参拝に訪れたときはもう藤の花の季節は終わっていたので、私たちのほかにはまったく人気がなく立派な藤棚だけが迎えてくれました。
藤まつりのときはこんなに綺麗に藤の花が咲き乱れるようです。
こちらが大中臣神社の拝殿。瓦葺きの千鳥破風唐破風付き入母屋造りの拝殿です。
「住吉大明神、大中臣大明神、春日大明神」と書かれた社号額が掛かっています。
通りのすぐ横に面して鎮座しているのに境内に入ると不思議なほどに静かだったのですが、それもそのはず境内の周囲には大きな樹々がお社を囲むように立ち、鎮守の森を形成しています。
定年を機会に、こうしていろんな神社などを回らせていただく機会ができたことで、それまではただの景色の一部にしか見えなかったものがとても新鮮なものに感じられますw
それだけ人間として成長できたのか、はたまたただの哀愁の思いからなのかは分かりませんが、それなりに満足した日々を過ごすことができているので良しとしましょうw
大中臣神社。とっても静かなお社でしたが、次はぜひ綺麗な藤の花が咲いた時に訪れたいと思います。
それでは、今日も最後までご覧いただきありがとうございます。
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