こちらの肥前狛犬は武雄市の某地区某神社の石祠を守護しております。
神社の横には池があり、その池に沿って300mほど歩くと平成10年3月建立の比較的新しい鳥居が立っておりますが、鳥居は池の方を向いており石段参道も池に向かって続いておりました。
昔はここに池がなかったのか、それとも船を使って参拝が行われていたのでしょうか、なんとも不思議な感じでした。
開放的な雰囲気の拝殿の奥を見ると、山肌の自然石を利用して石祠が祀られており、その石祠を守護するように一対の肥前狛犬が安置されております。
なだらかに下る山道を進んで行くと、水の腐敗臭なのか若干の臭気が漂い始めます。あまり心地の良い匂いではありませんw
およそ300mは歩いたでしょうか、やがて参道は上り坂になり石段が続きます。
そこに鳥居が立っておりますが、鳥居はこちらを向いてはおらず池に向かって立っています。
鳥居。(実際は神額には神社名が入っておりますが、場所が特定されないように加工しております。)
これが鳥居が向いている参道です。
ご覧のように石段参道は池へと続いており、参道脇には手すりも設置されておりました。
一説によるとかつてこの地には一つの集落があったのですが、灌漑用の溜池になってしまったことでなくなったとのことです。
拝殿へと続く石段参道。
弘化2年(1846年)の刻銘が入る石碑。
拝殿。
拝殿の奥に目をやると、山肌に祀られた石祠が見えます。
石祠へと歩を進めると、落ち葉がまるで毛足の高い絨毯のように足をすくい、苔生す自然石は気を付けなければ足を滑らせるように張り付いており、まるで悪戯に足を踏み入れる者は許さぬというような気を感じます。
「享保廿乙夘」の刻銘が入る石祠。
吽形は右前肢が欠損しているためなのか右前肢の部分に石があてがわれており、バランスが悪いと思った阿形の方も右前肢部分に平たい石が敷かれておりました。
横からのカット。
目・鼻・口・耳をはじめ四肢の間もしっかり彫り込まれているので、肥前狛犬としては後期の作品であろうかと思われますが、いわゆる“はじめ狛犬”と呼ばれるものなのかもしれませんね。
こういうところで長い年月を過ごしてきただけあって、なんだか貫禄を感じますよねw
阿吽ともに大きな鼻が特徴的でとっても可愛い肥前ちゃんでした。それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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コメント
もしかして
よじ登られたんですか
コメントありがとうございます。
はい、登っちゃいましたw
ここまで来たらやっぱり近くで見たいですよね。