日吉神社 佐賀県小城市三日月町長神田高田

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小城市の神社

こちらの日吉神社は、JR唐津線小城駅の東方およそ1kmの距離、佐賀県小城市三日月町長神田高田地区に鎮座されます。

国道203号線「三日月町平井」交差点を東に入り、田圃の中を走る道路を500メートルほど走った高田集落の西の外れに位置します。

神社の南側には圓教寺があり、一の鳥居はこの圓教寺の西隣に立っており、そこから神社まで一直線に伸びる参道の途中に二の鳥居と三の鳥居が奉納されています。

境内入口に建立されている隋神門をくぐると石灯篭、御神馬、そして砥川型の岩乗り狛犬が奉納され、唐破風付き入母屋造りの本殿と流造の本殿が建立されています。唐破風下には鶴の彫刻、目貫部分には桃園と猿の彫刻が施され、その中央には鍋島花杏葉紋が掲げられています。

創建は後醍醐天皇御代の元亨二年ですが焼失し、天正五年に龍造寺隆信の息子政家によって再建されました。御祭神は大山咋命、上筒男命、中筒男命、底筒男命のほか、無格社合祀による三女神と管原道真が併せ祀られます。

こちらの日吉神社は郷社という格式も高い立派な神社でしたが、このあたりは何度も来ているのにも関わらずこれまで出会わなかったのはとても不思議な感じです。

小城市内に来るたびに毎回新しい神社を発見するのですが、そのワケはおそらくこのあたりの風景があまり似すぎているせいなのかもしれませんねw

社頭。

参道入口に立つ一の台輪鳥居。

一の鳥居に掛かる「日吉神社」の神額。

二の明神鳥居。

二の鳥居に掛かる神額。

三の台輪鳥居。

三の鳥居に掛かる神額。

境内入口にある神橋と隋神門。

鎮座地 佐賀県小城市三日月町長神田高田

御祭神 大山咋命、上筒男命、中筒男命、底筒男命、三女神、管原道真

御由緒 元亨二年(一三二二)千葉胤貞は後醍醐天皇より鎮西探題を任ぜられ、九州へ
   向かうことになった。無事に三日月郷皆良田(現三日月町高田)の地へ到着し社
   殿を造り、海陸守護・五穀豊穣・悪疫転徐の神として比叡山日吉神社の分霊を奉
   じた。
    完成した神殿、拝殿、楼門などは極めて美しかったと伝えられる。千葉氏代々
   崇敬の神社として十九町の領田を有し皆良田壱岐守、馬場下総守、並びに巫女を
   置いて奉納した。
    時代はかわり千葉胤頼の代になり、創建時の日吉神社はおよそ五〇〇年程前に
   千葉家内部の争乱によって焼失している。
    その後、天文一七年(一五四八)龍造寺氏の領地となった時、隆信の息子政家
   が神社の廃絶を嘆き天正五年(一五七七)に再建したとされる。更に元和二年(
   一六一七)小城鍋島藩領となり寛文七年(一六六七)二月に二代藩主直能が社殿、
   神門を改築した。
    当時より領主をはじめ地域民に至るまで神社に対して崇敬が篤く社殿の造営、
   祭費については小城藩主が支辨していた。
    明治六年(一八七三)に三日月村社に定められ大正九年(一九二〇)十二月に
   郷杜へ昇格し、菅原道真と三女神の二柱を追加している。
    現在も高田地区の信仰は厚く、大切に管理され守られている。また、祭神の大
   山昨命は「山の神」とされており、その「使い」とされる「申」の年には12年に
  一度の大祭が昭和三十年代まで盛大におこなわれていた。

境内案内板より

唐破風付き入母屋造りの拝殿。

そして拝殿前の狛犬さんです。

砥川型の岩狛さんだと思われますが、一見して感じたことは綺麗に洗浄されていることと阿形に比べ吽形の方が一回りは大きく筋肉質だということでした。

明治12年3月生まれの岩狛さんでしたが、どうやら阿吽それぞれ製作者が違うようで、阿形は「小熊村 石工 江頭彌左エ門」の銘があり吽形は「西川 石工 江頭徳右エ門」の銘が刻んでありました。

なるほど、最初に見たときのあの違和感は作者が二人いらっしゃったからなんですね。

そう思って台座を見てみると、阿吽の台座の材質が少し違うようにも見えます。ひょっとすると先代の阿形の狛犬さんに何らかののトラブルがあり、阿形だけが後任の狛犬さんに置き換えられたのかもしれませんね。

唐破風の向拝の様子。

唐破風下には鶴の彫刻、目貫部分には猿、木鼻には狛犬と獏の彫刻が施されてます。

拝殿の中の様子。

銅板葺き流造の本殿。

稲荷社。

末社群。

そしてここにもお猿さんが…

御神木の楠には沢山の鳥の巣がかかっていました。

どうやら境内や狛犬に着いていたあの白いものは、御神木の楠を寝床にしている鳥の糞だったようです。

桜が満開の時期に参拝させていただきましたが、やっぱり神社に桜はつきものですよねw

おまけに青い空とセットとなると写真は映えますし、ヘタな私の撮影でもごまかせるので気持ちよく撮影できてしまいます。

それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。

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