こちらの若宮八幡神社は、JR唐津線厳木駅の南東およそ1.6ｋｍの距離、厳木多久有料道路の牧瀬ICからは県道37号厳木富士線を北に1ｋｍほどの佐賀県唐津市厳木町中島地区に鎮座されます。
右手には水田が広がる道路から左に連なる山側に一歩入り込んだ場所に位置し、参道入口には幟竿が立てられた幟杭が打たれ、石段参道前には「若宮八幡」の神額が掛かる鳥居が奉納され、大きく顔を左に向けると御堂が建立されています。
石段参道を上がった上の境内には入母屋造の拝殿と流造の本殿が建立され、拝殿内には一対の肥前狛犬が安置されています。また、境内社の「祇園社」の拝殿の中にも一体の肥前狛犬、さらに境内に左側に祀られている石祠前にも一対の肥前狛犬が安置されており、肥前狛犬ファンには嬉しいお社です。
御祭神は応神天皇と思われますが、案内がなく由緒沿革等については不明です。境内南側にもおびただしい数の石祠が祀られており、神社合祀の名残が色濃く残る古社です。
社頭。
石段参道前に立つ鳥居。「若宮八幡」の神額が掛かる。
下の境内左側には御堂があります。
石段参道。
瓦葺き入母屋造りの拝殿。
拝殿の中の様子。奥の幣殿部には肥前狛犬が居ます。
左側が吽形、右が阿形と思われます。阿の前肢は欠損しているようで、石が置かれていてそれで支えているようです。
瓦葺き流造の本殿。
社殿の左側にある境内社「祇園社」。
拝殿の中の様子。本殿が並列になっております。
右手に剣を持った像が立っております。祇園社とは八坂神社のことらしいので、どちらも素戔嗚尊が祀られているのでしょうか。
左側の御神体の前に一体だけの肥前狛犬が居ました。顔の様子から阿形と思われます。
杏仁形の目に、側面は前肢と後肢の間は浅く掘られていますが、正面からの左右の前肢の間は結構彫られているように見えます。
境内社の左側、上の境内の左端にある石祠群の中に一対の狛犬が守護する石祠がありました。
屋外に安置されているにも関わらずその状態は非常によく、顔の表情や鬣の様子、筋肉の割れている厚い胸板の様子などが鮮明に表現されています。
まさにこれが肥前狛犬だというシルエットがいいですねｗ
境内にはおびただしい数の石祠があります。
想像の域を超えることはありませんが、神社合祀によっていくつもの神社に祀られていたものがこの若宮神社に集められたことで肥前狛犬も集まったものと思われます。
社殿に安置されている肥前狛犬は、残念ながらしっかり施錠されているので思うように撮影できませんでしたが、雰囲気だけは味わえることができたのはよかったです。
それでは今日も最後までご覧いただきありがとうございました。
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