こちらの加茂神社はJR筑肥線浜崎駅の東方およそ8kmの距離、国道323号線「滝川」交差点の南にある七山市民センターから200mほど、玉島川へと流れる滝川川と仁部川に挟まれた佐賀県唐津市七山滝川地区に鎮座されます。
境内へと続く石段参道前に一の鳥居、境内入口に二の鳥居と西側の入口にも二基の鳥居が奉納され、苔生した境内に瓦葺き入母屋造の拝殿と銅板葺き流造の本殿が建立されています。
狛犬は居ませんが、拝殿前には笠石に狛犬が載った石灯篭が奉納されています。御祭神は加茂別雷神と加茂次郎義賢、合祀により追加された素戔嗚尊、天忍穂耳尊、天神七代の十柱です。
ここから南に1kmほど、玉島川を挟んだ藤川地区にも加茂別雷命を祀った賀茂神社があります。京都の上賀茂神社と下鴨神社に倣ったのではないかという説もあるようですが定かではありません。
神社遠景。
境内入口の一の鳥居と手水舎。
鳥居には「加茂大明神」の神額が掛かります。
左の柱には「□□□□戊辰年春三月吉日」、右の柱に「奉寄進華表一基 七山宗廟御宝前 滝川村中氏子建立」の刻銘が入ります。
石段参道を上った先の境内入口には二の鳥居が奉納されています。
二の鳥居の神額には「七郎大明神」が掛かります。
右の柱には「弘化四丁未四月吉日」の刻銘が入ります。
鳥居をくぐった先の笠石には狛犬が乗った石灯籠が奉納されています。
吽は立ちあがっており、阿は倒立です。
瓦葺き入母屋造の拝殿。
拝殿の中の様子。
村社 加茂神社 東松浦郡七山村大字瀧川
“佐賀県神社誌要”より引用
祭神 加茂別雷神 加茂次郎義賢 素戔嗚尊 天忍穂耳尊 天神七代
加茂次郎義賢、肥前守に任せられ、安元二年八月下向して暫時此地に止まりたり、義賢逝去の後里人其徳を欽慕し、加茂別雷神と共に其霊を祀りて産土神と斎き奉れり、爾来此郷の宗廃たりしか維新の際氏子も瀧川のみとなり無各社となりしを、明治十二年村社の昇格せり、素戔嗚尊外八柱の祭神は合祀により追加せり。
銅板葺き流造の本殿。
庚申塔。
境内西側の石段参道前の「天満宮」の神額が掛かる鳥居。
境内西側の境内入口の鳥居。
境内西側は広場になっているようです。
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